メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー
第204回 ゲンさんの新聞業界裏話
発行日 2012.5. 4
■日本復興への提言 その6 危険な日本原子力村をなくせ
ワシは、モーニング・バードという朝の情報番組の中で木曜日に行われている玉川徹氏の「タマペディア」というコーナーが好きでよく見るのやが、昨日の5月3日の放送を見て少なからずショックを受けた。
当メルマガの『第202回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■日本復興への提言 その5 脱原発しか日本の生き残る道はない』(注1.巻末参考ページ参照)で、ワシは政府や関電が大飯原発の再稼働を急ぐ理由として夏場の電力不足を理由に挙げとると考えた。
せやから、彼らの電力需給の見通しの不備を指摘し、原発がなくても今年の夏場は電力供給には困らないはずだと結論づけて、
代替電力がないのならいざ知らず、電気を得る手段は他にナンボでもあるわけやさかいな。
原発を推進する人間の思惑は一つ。莫大な利権があるからや。金のためなら少々国民の命と財産程度は犠牲にしても構わんという思いがそこにある。
自分たちだけが旨い汁を吸えたら、それでええと。
せやなかったら、これだけ福島第一原発事故の被害が出ている状態で、安全などと言えるわけがない。
しかも多くの原発の専門家たちが安全に疑問があると言うてるにも関わらず、原発に関してはド素人である4、5名の政府の連中によって、強引に大飯原発を再稼働させようとするなど正気の沙汰やないで、ホンマ。
いかに利権が絡んでいるとはいえ、金のためにそこまでできる神経を疑うし、怖い。
と言うた。
ワシら以外にも同じような意見が多く、大方の世論も原発がなくても電気には困らないと考えている。
また、節電というか無駄に電気を使わないという考えが、多くの国民の間で浸透しつつある。
その世論の影響のためか、当初、関電は電力供給不足の予想を20%超としていたのが、16.3%になり、5月2日には15%に修正変更されとる。
これから、まだまだ下方修正される可能性が高いと思う。
なぜなら、上記の予測には関電管内の節電は3%程度しか見込まれてないからや。
去年、東電管内の夏場でのピーク時の節電実績は、平日で実に21.9%もあった。
関西人はワシも含めてケチというか、節約ることにかけては日本トップクラスやと考えとる。
東電管内の節電実績21.9%くらいはできるはずや。
少なくとも、その7割程度達成できるだけでも15.3%強になり、余裕で関電は電力供給不足の予想をクリアできると思うがな。
それが何で3%程度しか節電できんと考えんねん。ホンマ、バカにしとるとしか言えん。
もっとも、世論を納得させるために無理無理にでも「電力が足りない」というイメージを与えたいのやろうがな。
奴さんらは適当な数字で茶を濁せば、簡単にごまかせると未だに信じ込んどるわけや。
それで国民を欺ける、騙せると。
それからしても政府や関電は「電力不足」を理由に原発を再稼働しようとしているのやと信じていた。
そのために必死で無理矢理創作した数字を並べとるのやと。
そうであれば、その矛盾を突くことで原発の再稼働をしようとする根拠と理由を失うさかい、政府共々考えを変えざるを得ないだろうと思うた。
ところが、公開で行われた大阪市と関西電力の折衝の場で、関電側は「今年の夏場の電力不足と原発の再稼働は別だから切り離して考えて欲しい」と、堂々と言うていた。
「どうあっても、すべての原発の再稼働は行う」と。
ワシは何を言うとんねんと笑いながら、それを見ていた。そんなアホなことができるかと。
原発推進派の大義名分は、原発が稼働しなくなることで電力不足に陥ることではないのかと。それ以外の錦の御旗はないはずやと。
関電自身も『今年の夏場の電力不足と原発の再稼働は別だ』という発言するくらいだから、今年の夏場は電力不足には陥らないと認めているというのが、それでよく分かる。
関電は、電力不足のために原発を止めるのではないと明確に言い切った。理由は他にあると。
大阪市と関西電力の折衝の場では、ただひたすら「原発を再稼働したい」とだけ言い続けていたが、その理由が5月3日の放送のモーニング・バード「タマペディア」のコーナーで明らかにされた。
それによると、現在、関電の平成24年3月期の決算報告(注2.巻末参考ページ参照)では純資産額が約1兆5千億円ほどあり、そのうち原子力発電関連の純資産が約9千億円あるという。
脱原発化が進み、それらの原発が廃炉になったとすると、原子力発電関連の純資産は無価値なものになる。
少なくとも関電はそう考えとるようや。
それからすると、現在の純資産額が約1兆5千億円から原子力発電関連の純資産が約9千億円がなくなるから、純資産額は約6千億円ということになる。
前年の平成23年度の赤字が約2千3百億円だから、原子力がすべて止まると3年で赤字企業に転落するというのが関電の見方のようや。
しかも、電気代は総括原価方式になっていて、原子力発電関連の純資産の約9千億円も当然その中に組み込まれているから、それがなくなると計算上、現在の電気代よりかなり安い電気料金の設定になると想定される。
それでは利益が出ないから関電は困る。
それを阻止するためには原発は絶対に止められないというのが関電の真意だということが分かった。
電力不足には関係ないと言いい切るくらいだから、安全など露ほども考えてない。そこにあるのは企業の利益だけや。
安全を考えるのなら、大飯原発の場合なら最低でも現在提示している安全対策をすべてやってから再稼働するのが筋や。
そんな当たり前のことが政府や関電には分かっとらんわけや。
しかも、現実に起きた福島第一原発事故の調査も終わってない時点で「もう安全やから原発を動かせて欲しい」と何で言えるのかと思う。
さらに最近になって福井県の原発密集地では数多くの活断層が見つかり、大飯原発のすぐ近くにある敦賀原発の真下でも深刻な活断層が見つかった。
国は、原子炉建屋など重要な施設を活断層やそれに伴い動く断層の上に建てることは認めていない。
活断層とともに動く危険性が確認されれば、敦賀原発は廃炉になる可能性があるという報道もあった。
それでも政府や関電の再稼働の姿勢は揺らいでいない。尚、強行しようとしとる。
自己保身がしたいというだけの理由で。儲けたいというだけの理由で。
政府や関電にとって国民の危険や被害など、どうでもええのやないか。
この事一つを見ても、そう思いたくなる。
それは政府や関電だけでなく原発を有しているすべての電力会社と原発の利権に群がる、俗に「日本原発村」と呼ばれている連中が、そうやと思う。
原子力村とは、原子力発電に関係する電力会社、関連企業、プラントメーカー、およびそれらの企業から多額の献金を受け取っている政治家、経済産業省などの監督官庁の官僚、原子力技術に肯定的な大学研究者、マスコミ、業界誌、ヤクザなど原子力関連産業の利権に群がる集団を指す。
それらの社会的権力は凄まじく、時の政府でさえ動かすと言われている。
現に、現民主党政府が無理矢理にでも大飯原発の再稼働をさせようとしているのは、その原子力村の圧力のためなのは、ほぼ間違いない。
残念ながら、新聞を初めとするマスコミ報道の中には、それに荷担していると思われるケースもある。
もっとも、今のところは世論の声が強く、原発の再稼働は容易くはいきそうもない雰囲気ではあるが、安心はできん。
電力会社と政府の姿勢が続く限りは、近い将来原発の再稼働に踏み切る可能性が高いと思う。
世論が原発の再稼働に厳しいのと同じくらい、いやそれ以上に原発を稼働させたいという原子力村の連中の強い思いがあるはずや。
中には死活問題やと考えとる者もいとるはずや。
以前、民主党の仙谷由人政調会長代行が原発再稼働問題に関し「止めた場合、経済と生活がどうなるかを考えておかなければ、日本がある意味で集団自殺をするようなことになってしまうのではないか」と述べたというニュースを紹介したが、1ヶ所訂正してみれば、ワシの言うことがよく分かると思う。
その1ヶ所とは「日本が」の部分で、それを「日本原子力村が」と置き換えれば、なるほどと頷けるなるはずや。
普通ならジョークで済むような話やが、洒落にならん怖さがあるから始末に悪い。
そうならんためには原発の再稼働反対をねばり強く言い続けて世論を高め続けるしかないが、それだけでは弱い。
それには民間の原発企業側と官僚機構側の癒着ぶりがあまりにも酷すぎるからや。諸悪の根源と言うてもええほどに。
しかも一般には、その実態があまり知られていない。
そして、それは思いの外、深刻なものやった。
それに関する情報をある読者の方から教えて頂いた。
それを紹介する。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/9843 より引用
原子力村の「不都合な真実」原発大手企業と霞が関 ズブズブの証拠を入手
安全なんか、知ったことか 2011年06月28日(火) 週刊現代 経済の死角
原子炉メーカー、プラント企業、ゼネコン……。膨大な数の原発企業の社員が霞が関で働いていた。勤務先は原発推進部署から規制部署にまで及ぶ。原子力村の馴れ合いは、想像以上に深く広かった。
規制する側とされる側が同居
ある東京電力の元取締役は、数年前に政府の諮問機関で委員を務めたとき、会議のたびに姿を現す〝内閣官房の職員〟の仕事ぶりに感心したという。
説明にそつがない、資料もよくできている。注文をすれば、すぐに要求に応える。そこで「日本の官僚も捨てたもんじゃない」と思って声をかけると—。
「彼は『私は官僚ではなく、東電の社員です』と言ってきた。内閣官房に出向して働いていたんです。非常勤なので採用期間が切れて会社に戻るときは、官僚から『帰らないで』と泣きつかれたそうだ」(東電元取締役)
本誌は先週号で、霞が関に出向して「覆面公務員」として働く東電社員の実態をレポートし、大反響を呼んだ。
「官民癒着」が疑われるズブズブの関係。公にならないように法律の特例を利用して採用した上、受け入れ先は原子力行政の「中枢」と言われる原子力委員会や文部科学省の研究開発局など「原発関連部署」ばかり。
原発の規制機関である原子力安全委員会(原全委)で働く東電社員もおり、規制される側と規制する側が机を並べる異常な姿が常態化していた。
ただ、原発企業と霞が関との関係はそれだけにとどまらない。
今回、新たな内部リストを入手すると、東電以外にも原発大手企業社員が多数「公務員」として働いていることがわかった。
原子力委員会、原全委、文部科学省の原子力開発部門にはもちろん、原発の安全の「お目付け役」である経済産業省の原子力安全・保安院(保安院)にも採用されている。
メンツも錚々たるもの。電力会社である関西電力や日本原子力発電から東芝、三菱重工、日立製作所などの日本を代表する大手メーカーがズラリ。
保安院には'01年の創設以降累計で80人超が雇われており、東芝、IHIなどの原子炉メーカーや原発プラントメーカーから、鹿島、大成建設といった原発関連の受注実績がある大手ゼネコンが並ぶ。
原子力委員会の委員を9年間務めた経験のあるジャーナリストの木元教子氏が言う。
「官邸の前のかつては総理府だった建物の7階に原子力委員会の部屋があり、その隣り合わせにある事務局に常時50名ほどの職員が働いていた。
事務局の中に入ると職員の顔が一望できるレイアウトになっていて、その中に民間企業からの出向者も席を持ち、仕事をしていました。
プロパーの官僚がおたおたしている中で、海外の原発事情に詳しい東芝や、パソコンに強い関電出身の人はテキパキと働いていた。
放射性廃棄物の処分に関する法律を作るときには銀行の人も入っていた。原発事業に融資する際の勉強をするために出向してきたということでした」
木元氏によれば、こうした出向職員は、それぞれの委員が要望する資料を揃えたり、委員がレポートをまとめる際には表現のあり方や言葉遣いのアドバイスまでしていたという。
また原子力委員会では週に一度の定例会議などがあるが、その場にも企業出身の事務局職員がいたようだ。
ひたすら原発を推進
ただその「仕事ぶり」を聞くと、首を傾げたくなる。原子力委員会の専門委員を務める武田邦彦・中部大学教授が言う。
「私が『原子力関連予算が減る現状で、開発よりも安全の研究に予算を振り向けたほうがいい』と発言したら、事務局の一人が『武田先生には予算の話はお聞きしていません。専門分野についてのみ発言してください』と言ってきた。
ほかにも事務局が原子力発電所はCO2を出さないという資料を出してきたとき、私がその根拠を尋ねると、『そんな議論はしたくない』と返してきた。彼らが民間出身者かどうかは覚えていないが、委員に事務局の職員がそこまで言うかと驚いた」
民間出身にせよプロパー職員にせよ事務局は、「原発推進派」の集まり、「原子力村」の巣窟だ。
武田氏は過去に原全委の専門委員を務めた経験もあり、そこでも同じく「事務局主導の原発推進会議」が行われていたという。
「'06年に原発の耐震指針を改定した際、残余のリスク、たとえば今回福島第一原発を襲ったような想定外の津波などに対してどう対処するのかという議題があがった。このときも私が質問すると事務局が出てきてお茶を濁すような回答ばかりして、結局、残余のリスクへの対策は事業者に任せることになってしまった。
案件がいつもこうして事務局の描いたストーリーに沿ったものになるのを、当時の委員長に相談すると、『官僚にがっちり固められて、我々は何も動けない』と言っていた。要するに原全委は、民間出身職員とプロパー官僚が結託して支配していたのです」(武田氏)
国策として原発を推進したい官僚と共同戦線を張り、議論を国や事業者に都合のいい方向に誘導していく。そんな構図が透けて見えてくる。それこそが原子力村の手口なのだ。
これで安全を守れるのか
一方、保安院で働く民間出身職員たちはまた違った仕事をしている。
民間から再就職した彼らの多くが従事するのが原子力保安検査官、原子力防災専門官。
全国の原発施設に隣接する事務所を拠点にし、原発所内を巡回、安全管理体制を監視する。東電の元原発職員が言う。
「検査官とは日常的に顔を合わせるので、おのずと距離は近くなる。かつては電力会社の社員と検査官の間で歓送迎会をやったり、野球大会で親睦を図ることもあった。しかも民間出身の検査官はガチガチの役人と違って、『無駄な指摘がない』と現場のウケが良い。経験的に検査のごまかし方まで知っている人もいた」
こうした色濃い人間関係が検査に何らかの形で反映することはないのか。
退職したからといって、かつては発注元であった電力会社に対して厳しい審査ができるのか。今回の資料を入手した吉井英勝・共産党議員が指摘する。
「たとえば東芝の出身者が福島第一原発をはじめ、同社が受注した原発施設の安全体制を監視する検査官などに就いている。出身企業が直接関わっている原発を担当させる例はほかにも見られるが、ここに『癒着』が生まれる危険性がある」
しかも、3・11以降に東電の子会社の社員2人が保安院に再就職していることが見逃せない。
東電は賠償資金を捻出するために子会社・関連会社を含めたリストラが必至だが、その社員を官庁が拾ってあげているのだ。ちなみに文科省の原発推進部署にも、3・11以降に三菱重工の社員が出向している。
福島第一原発事故の原因を徹底的に追及し、安全体制の不備がどこにあったのかを検証するべき今も、原発企業と霞が関は相変わらずズブズブの関係を続けている。
こうした原子力村の「不都合な真実」を前にし、「原発は安全」などと言う彼らの言葉を信じる国民は、もういないはずだ。
というものや。
もうここまでくると、どうしようもない。
正直、ワシはここまで酷い状態やとは考えていなかった。
せいぜい事なかれ主義の官僚と政治家たちが、電力会社と結託して利権を確保している程度やろうと思っていた。
原発関連企業は利益のために、それに協力しているだけだろうと。
実態は違った。陰で原発行政を操っていたのはむしろ原発関連企業だったことになる。
改めて日本原子力村の怖さがよく分かった。
その目で見ると、昨日5月3日の午後9時のテレビニュースで、
関電管内、計画停電実施計画策定へ
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20120503-00000044-jnn-bus_all より引用
この夏、大幅な電力不足に陥る可能性が指摘される関西電力の管内について、枝野経済産業大臣は計画停電の実施計画を作る考えを明らかにしました。
「少なくとも(計画停電の)計画は立てておかないと、急に猛暑が何日も続いて慌てて何とかできる話ではないので」(枝野幸男経済産業大臣)
枝野大臣はこのように述べて、この夏の電力の需給見通しを話し合う政府の検証委員会が一定の結論を打ち出す来週以降、計画停電の実施計画をまとめる考えを明らかにしました。
関西電力管内のこの夏の電力需給について、政府の検証委員会は2日、原発の稼働がなく2010年並みの猛暑となった場合、ピーク時で15%程度の電力不足に陥るという試算=試みの計算を示しています。
と報じられたことにも、原子力村の原発関連企業の暗躍があったのやないかと疑いたくなる。
あらゆる方法を駆使して「電力不足」の状況を作り、それで世論を納得させようと。
そう考えて一連の流れや報道を見れば、政府や関電の奇妙奇天烈な行動の背景がよく分かる。
姑息なやり方ではあるが、彼らには電力を自由に操れるという武器があるから、やろうと思えばできるはずや。
少なくとも計画停電くらいは本当にしてみせるかも知れん。
去年の震災直後のように必要ないということが後で分かったとしても、そのことに対して誰も責任など負わないし、問われもせんのやさかいな。
やり放題のことが平気で、できる環境にある。
ワシは官僚程度の頭でっかちで現場に疎い連中なら理論攻勢をかければ何とかなりそうな感じはしていた。
机上の計算、理論は現場では役に立たんことが多いさかい、簡単に論破できる。
ところが、現場のスペシャリストとも言うべき民間のトップレベルの人間が手を貸していたというか、原子力村を実質的に牛耳っていたんでは、ワシらのような素人が、いくら理論で立ち向かったとしても太刀打ちするのは難しいのやないかと思う。
実際、その道の超一流の専門家ですら寄せ付けんと言うのやさかいな。
しかも、今回のような実態を暴露しているのは週刊誌のみで、これほど重大なニュースにも関わらず、新聞やテレビで報じようともしないマスコミでは、一般にその事実が知れるのも限界がある。
実際、この記事の内容も読者に知らせて頂くまでワシらも知らんかったさかいな。
それを少しでも広めるには、ワシらのようなネット媒体しかないが、それで彼らの動きを封じられるのかとなると、はなはだ心許ない。
現状で、この状態を変えるためには、それこそ組織と仕組みを根こそぎ変えるしかない。
せめて規制する側とされる側が癒着しない、ちゃんとした監視が行われる緊張関係を保つという当たり前の仕組みにする必要がある。
それには、やはり政治そのものを根本から変えるしか道はないやろうと思う。
それには、遅くとも来年には行われる総選挙に望みと期待をかけるしかない。
現民主党政府は官僚の傀儡政府やから論外やし、野党第一党の自民党も、もともと原発を作った側やからアテにすること自体間違うとる。
民主党、自民党のいずれかの政党、あるいは両者が結託するような政治になったら、この日本に救いはない。
そうなると、結論は『第202回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■日本復興への提言 その5 脱原発しか日本の生き残る道はない』(注1.巻末参考ページ参照)で言うたように、
現時点で、脱原発、脱官僚、公務員改革、国会議員の特権待遇の是正ができそうなのは「大阪維新の会」しかないと考える。
他の党では、どこが政権を取っても、おそらく官僚たちに操られてしまうやろうと思う。
それは国会議員を職業のように考え、選挙のために湯水の如く金を使い、それを回収するには議員特権は手放せんし、利権にもしがみつかなあかんようになっとる構造と仕組みがあるからや。
その議員たちの欲を利用して老練な官僚たちが陰で操るわけや。
その点、「大阪維新の会」の代表、橋下徹大阪市長は大阪府でもそうやったように、現在、大阪市においても、あらゆる利権を排除することに徹しとる。
それが氏の生き方になっとるのやろうと思う。
ワシは、その人間を信用するかどうかを計る場合、そのことで利益を得ようとしとるかどうかで判断するようにしとる。
要するに、金のために動いているか、どうかやな。
利益を度外視、または求めない人間は概ね信用できるが、利益のみを求める人間は信用できんとワシは考えとる。
個人レベルの話なら、それはそれで一つの生き方やから構わんと思う。商行為、経済行為で利益を得るのは当然のことでもあるし、それはええ。
しかし、利益を追い求めるために政治をするべきやない。そういう政治は必ず腐り、不正を招く。
その点、橋下徹大阪市長は自身の市長給与をまず初めに3割カットしてから、経費削減の改革に乗り出しているという点に好感が持てる。
よく言われる「痛みを伴う改革」というのを率先して体現されとるわけや。
せやからこそ、多くの人に支持されとるのやろうがな。
ワシらは橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」が国政に打って出るのを期待するしかないと考えとる。
それについては、まだ確定はしていないが、国民の選択肢が一つでもあるというのは、まだ救いがある。
せめて希望だけはあると言えるさかいな。
もっとも、橋下徹氏一人に過大な期待を寄せすぎるのは禁物かも知れんがな。
氏一人の人気に負うところが大きいということは、裏を返せば、その人気を下落させればええということになる。
実際、マスコミや橋下氏に敵対する知識人とやらが、しきりにその力を削ぐべく攻撃しとるさかいな。
今後も相当なアラ探しが行われるものと予想される。
それに原子力村の勢力が、どう関わっているのかは分からんが何もないというのは考え辛い。
それらを一人で立ち向かうというのは、難しいということや。
できれば氏の周り、および協力者に脱原発を謳う人物が数多く集まってくれたらと願う。
政権を奪取できるほどの規模になって。
まず今は脱原発に舵を切って、原子力村を自然消滅に追い込むことや。
それが本当の意味で日本を復興させるための唯一の手段やないかと考える。
それでしか日本の助かる道はないと。
それが簡単なことやないというのは百も承知の上やが、それを一縷の望みにするしか現時点ではワシら国民には術がないと思う。
参考ページ
注1.第202回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■日本復興への提言 その5 脱原発しか日本の生き残る道はない
注2.関西電力株式会社平成24年3月期の決算
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