メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー
第24回 ゲンさんの新聞業界裏話
発行日 2008.11.21
■新聞業界用語 その3 新聞社関連編
今回の新聞業界用語は、新聞社関連について紹介する。
結構、いろいろあるので、ちょっとした資料として役立つのやないかと思う。
新聞業界用語 新聞社関連編
【新聞社】シンブンシャ
定期的に新聞を発行している会社のこと。その種類、形態は様々にある。
【新聞協会】シンブン キョウカイ
正式名称は、社団法人日本新聞協会。
新聞、放送、通信各社を会員とする、文部科学省所管の社団法人。昭和21年7月23日設立。
ほとんどの新聞社が加盟しているが、一部未加入新聞もある。聖教新聞、世界日報、日刊ゲンダイなどは未加盟。
【新聞セールスインフォメーションセンター】
旧・新聞セールス近代化センターのこと。
主に新聞各社の訪問販売行為の監視と自浄を促す目的で設立された組織。
【公取】コウトリ
公正取引委員会の略。国の行政機関で内閣府の外局という位置づけになる。
再販制度や新聞特殊指定、景品表示法などの新聞に関した法律を扱う。
参考ページ
公正取引委員会ホームページ
http://www.jftc.go.jp/
ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第1章 新聞営業の基本的な考え方 法律・規則編 その5 景品表示法についての考え方
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage9-13.html
【新聞評議会】シンブン ヒョウギカイ
正式名称、社団法人新聞公正取引協議会。
111新聞社(発行本社)と150系統会(新聞社別・地域別の新聞販売業者団体)の参加事業者が会員となり、組織されとるもので、新聞社、販売業者の代表組織ということになる。
新聞の勧誘においての違反行為を監視することが、その主な仕事であり、目的ということになっている。
【紙】カミ
新聞のこと。
新聞とは世界、国内、地域、各コミュニティ内など、様々な用途の情報伝達手段として発行されているものの総称をいう。
一般的に日刊で発行している全国紙、地方紙、スポーツ紙、夕刊紙、業界紙、機関紙を指して「新聞」と言う場合が多い。
但し、厳密には、学校新聞、地域広報、壁新聞など狭い範囲のものも新聞の範疇に入る。
【全国紙】ゼンコクシ
読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・日本経済新聞・産経新聞の5紙のこと。
全国に販売店を有し、販売・配達している新聞という条件がある。
但し、日本経済新聞だけは専属販売店が少ないため、他の全国紙、ブロック紙、地方紙に販売・配達を委託しているケースが多い。
その全国紙の中でも、読売新聞・朝日新聞・毎日新聞を部数と規模の大きさから3大紙と呼んでいる。
【ブロック紙】
北海道新聞、中日新聞、西日本新聞の3紙のこと。中日新聞系列の東京新聞を含めて4紙とするケースもある。
複数の都道府県に跨って営業エリアを持つ。但し、北海道新聞のみは北海道限定やが、その販売地域の広さと部数の多さで、地方紙・県紙の扱いではなくブロック紙とされている。
また、北海道新聞、中日新聞、西日本新聞の3紙は、それぞれの地域で圧倒的な部数とシェアを誇っている。
【スポーツ紙】
スポーツや芸能、レジャーなど、娯楽関連のニュースを主に掲載して発行している新聞のこと。
全国紙、ブロック紙、地方紙系列の発行社が多い。
宅配もあるが、主に駅、コンビニなどの店頭売りに力を入れている。
そのためユニークでウイットに富んだ見出しが多い。一般紙よりも日々の記事による売れ行きの差が大きい。
【地方紙】チホウシ
県紙、ローカル紙とも言い、都道府県に必ず1紙は存在している新聞のこと。
戦前からの新聞統制による、1県1紙制の導入が現在も維持されているが、県により「第二県紙」と呼ばれる新聞社が存在する地域もある。
また、県内でも一部だけに発行している地域新聞も地方紙の部類に属するとされている。
一般的に全国紙よりは部数も規模も小さいが、関東・関西以外の地方紙では、ほぼ独占的なシェアを誇っているケースが多い。
そのため、それらの地域では全国紙といえども苦戦を強いられ、地域によれば三流紙扱いされていることも珍しくはない。
多くは、全国紙と販売面で競争、敵対関係にあるが、関係の深い地方紙も存在する。
【一般紙】イッパンシ
全国紙、ブロック紙、地方紙、スポーツ紙の日刊で発行されている新聞の総称。
ちなみに、現在、一般紙の正式名称にはすべて「株式会社」がつく。もっとも、株式は非公開やけどな。
【タブロイド紙】
大衆紙という意味で、日本では夕刊専門紙を指すことが多い。
タブロイドとは紙のサイズで、タブロイド版と呼ばれる597ミリ× 375ミリの用紙のことをいう。
ちなみに、一般紙と呼ばれる新聞はブランケット版と言い、こちらは810ミリ×540ミリのサイズで、タブロイド版よりもかなり大きい。
もともと、タブロイドという言葉には「凝縮された」という意味があり、タブロイド紙というのは、読んですぐに分かるように簡略化して書かれた報道記事主体の新聞という意味合いがあった。
ただ、現在では、「タブロイド紙」と称されるものには、センセーショナルに誇張された芸能専門紙という側面の強い新聞という意味が含まれるとされている。
そのため一般紙からは軽く扱われることが多いようや。
一部の業界紙、専門紙の中にはこのタブロイド版のものもある。その他にもB3版、B5版など、様々なタイプのものがある。
【専門紙】センモンシ
「業界紙」とも言う。
特定の産業や業界の記事を中心に掲載する新聞のこと。
通常、新聞販売店は複数の業界紙の配達を行っている。そのすべてが委託配達となる。
【機関紙】キカンシ
政党や宗教、各種団体などの組織が、定期的に発行している新聞のこと。
販売店への委託配達、個別郵送などで配布している。また、組織によれば自前の配達もある。
ちなみに、この機関紙には、「特定商取引に関する法律」などの訪問販売に関する法律が適用されないことが多い。
そのため勧誘されてもクーリング・オフができんというケースもある。
【協力紙】キョウリョクシ
特定の新聞社と持ちつ持たれつの関係にある新聞のこと。
スポーツ紙、業界紙などに多い。
【無料新聞】ムリョウ シンブン
無料新聞とは、既存の一般紙の新聞記事と同じ内容のものか、それに近いものが掲載されている新聞を無料で配布されるものと定義付けされとる。
その意味では、現在、日本において日刊で発行されとる無料新聞と呼べるものはない。週間は幾つかあるがな。
諸外国では、この無料新聞の普及にはめざましいものがあるが、日本ではそれほどでもない。
【フリーペーパー】
フリーペーパーの定義は『特定の読者を狙い、無料で配布するか到達させる定期発行の地域生活情報紙誌で、イベント、タウン、ショップ、求人求職、住宅・不動産、グルメ・飲食店、ショッピング、演劇、エステ・美容、レジャー・旅行、各種教室など多岐にわたる生活情報を記事と広告で伝える』とされている。
そのネーミングから無料新聞と同一視されやすいが、実態はまったく違うものや。
こちらは、無料新聞と違い、現在、凄まじい勢いで伸びている。
現在、日本全国で発行されとるフリーペーパー、フリーマガジンの総数は2150紙。部数は約2億9375万2千部にもなるという。
全国紙、ブロック紙、地方紙の一般紙と呼ばれとる新聞が、5000万部そこそこやから、それからいくと6倍弱の部数になる計算や。
ただ、それが一般紙を圧迫しているとか驚異になっているということはないようや。まったく棲み分けの違うものとなっとるさかいな。
ちなみに、全国で発行されるフリーペーパーの9割以上は、大手の新聞社や出版社、広告代理店が出資する子会社によって運営されるとるということから見ても、それは推し量れるのやないかと思う。
参考ページ
第144回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■無料新聞とフリーペーパーについての話
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage13-144.html
【アカ紙】アカガミ
新聞社で言う、無料サービスの新聞、無代紙のこと。
主に新店舗の開店時に2日〜数日間程度、顧客サービスの一環として新聞社主導で行われるサービスの場合に使われる言い方。
【ブンヤ】
新聞記者のこと。
新聞の「聞」、あるいは書く「文」からブン屋と言われたとされている。
どちらかというと、卑下した言い方になる。
【御用記事】ゴヨウ キジ
企業メッセージを伝える記事のこと。「記事体広告」とも言う。
一般に新聞や雑誌などにおいて通常の記事とよく似た体裁で載せられる広告のことを指す。
記事の対象となる相手、企業が広告料などを負担し、企業、広告代理店側の情報をもとに執筆掲載される。
フリーペーパーの記事もこれが中心とされている。
【一面】イチメン
新聞の表紙面のこと。トップ面とも言う。
主に政治や経済、センセーショナルな記事が掲載されている。ちなみに、その裏面の二面は、その補足記事が掲載されているケースが多い。
【三面記事】サンメンキジ
犯罪などの一般雑事件の報道記事のこと。
昔の新聞は四面しかなく、一面が政治、経済、二面がその補足、三面に犯罪などの一般雑事件の報道記事が多かったので、そう言われている。
イメージ的に内容の落ちるものが掲載されていると考えられがちやが、必ずしもそうやない。
その昔は、一面、四面などの外側に重要な記事を掲載すると、新聞配達中に雨で濡れて読めなくなってしまうおそれがあったため、内側の二面、三面に重要な出来事を書くケースが多かった。
せやから、三面記事には重要な記事という意味も含まれているということになる。
【提灯記事】チョウチン キジ
その対象企業や商品を持ち上げる記事のこと。
「御用記事」「記事体広告」と混同されるが、これは特に広告費を貰って掲載しとるということやなく、執筆する記者の主観や思い入れでそうなるものやという。
ただ、この言い方はその記事の内容を半ば揶揄(やゆ)して、バカにした表現として使われることがある。
「あの記者は提灯記事しか書けん」という具合に使う。
【純広告】ジュン コウコク
新聞社が制作に関わらない、広告主・広告会社による広告のこと。
【突き出し広告】ツキダシ コウコク
記事の中に掲載される雑報広告のこと。
記事下の広告欄から記事欄に突き出た形で左右両端、あるいは片側に掲載されているもの。
【二連版】ニレンバン
新聞の中央の見開き左右2ページ分と、見開きの中央にある余白部分を切れ目なく使った広告のこと。
2ページ分の大きなスペースを一つの広告として使えるため、読者の目に付きやすい。
【コラム】
新聞紙面の左上ないし右下あたりに囲ってある短いエッセイ記事のこと。
【新聞漢字】シンブン カンジ
新聞紙上で使用する漢字のこと。
基本は常用漢字やが、その常用漢字でも使わないものもある。
常用漢字表にあるが新聞で使わない漢字の例として、「謁」というのがある。
これは「謁見する」などと普通に使われる字やが、これを新聞では「お会いする」「お目にかかる」と言い換えている。
また、「且つ」を「かつ」、「但し」を「ただし」、「又は」を「または」などと、ひらがな表記にしている字もある。
もちろん、常用漢字以外の使用漢字も多い。磯、鶴、釜、脇、拳、虎、虹などがそうや。
これらは、文化庁の新聞協会用語懇談会で決定されたものを新聞各社が順守している。
例外として、人名、地名、商標名などの固有名詞、芸術品、映画、演劇、曲、詞などの作品名など言い換えのできない言葉は、原則、そのまま表記している。
【メガ文字】メガモジ
現在、新聞紙面に使われている文字の大きさのこと。
2008年3月31日から、使用されていて従来より一回り大きくなって読みやすいという触れ込みやが、残念ながら、それが部数増にはつながってないと思う。
「メガ……」というのも、巷で頻繁に良く使われている表現で、特に斬新なというほどでもないしな。
個人的な印象としては、これをネタに営業トークをかけても反応は今イチやった。たいていは「あっ、そう」で終わりやったさかいな。
参考ページ
NO.546 新聞のメガ文字導入はどのように感じますか?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-546.html
【お詫び広告】オワビ コウコク
企業などが不祥事を起こした際に掲載される記事のこと。
これを新聞にイの一番に掲載する企業が圧倒的に多い。広報は新聞でというのが未だに根強く、世間的にまだ新聞の影響力が強いということの証明やと思う。
【見出し】ミダシ
新聞記事のタイトルのこと。
通常、10文字以内で書き表されている。
【リード】
新聞記事の最初の数行をそう呼ぶ。
新聞記事は、重要な内容から先に書く。最初の数行(リード)で事実関係と結論があり、後はそれを補足する内容が続く。
こういう書き方を「逆ピラミッド型」と言う。
つまり、記事のすべてを読まんでも最初の数行を読めば、ほとんどの内容を把握出来るように書いとるわけや。
なぜ、こんなことをするのかというと、限られた紙面の編集をするには、その記事の内容の増減をしやすくしとかなあかんということがあるからや。
突発的な事件やビッグニュースなどで他の記事が増えれば、当該の記事を短くする必要があるし、なければ、適当に後で補足して紙面を埋めなあかん。
それらの作業を「削り」「追いかけ」「取り直し」と言うが、それが比較的自由にできるようになっとるというわけや。
【ベタ記事】ベタキジ
紙面の最下位にケイ線で仕切られた記事のこと。
広告の上あたりにある下段の小さな記事のことを指す。
ベタというのは、ありきたりという意味の隠語で、特殊性やスクープ性が少ないということを意味しとる。
というても、どうでもええというものでもない。結構、これに力を入れとる新聞社も多く人気の高いものが多い。
ワシが雑談のネタに使うのは、もっぱらこのベタ記事が多いさかいな。
【ラ・テ欄】ラ・テ ラン
ラジオ、テレビ欄の略。
たいていは、最終面の裏面に位置している。ただ、最近の新聞には特定の日に一週間分のラジオ、テレビ欄を中央面あたりに掲載しとることが多い。
【ノド】
新聞の見開き中央にある余白部分のこと。
【特ダネ】トクダネ
スクープ記事とも言う。
他紙を出し抜く記事のことで、多くの新聞記者が目指しているもの。また、その記事を書けば業界での評価も高まるとされている。
ジャーナリストの本質に応え、その能力を磨くために求められているものやという。
ただ、新聞の場合、数ヶ月から数年という購読契約が普通やから、日々の特ダネ記事のあるなしで、新聞の売れゆきが左右されることは極めて少ない。
参考ページ
NO.241 新聞社が販売店を直轄化するという方向性についてどう思われますか
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-241.html
【ABC部数】
経済産業省認可の社団法人日本ABC協会という第三者機関が公表している新聞部数のこと。
但し、その調査の多くは、新聞販売店からの聞き取りが主やから実部数の把握には至っていない。
現実に、押し紙、積み紙、予備紙などの実態調査は、新聞社、販売店とも隠したがる傾向にあるから困難を極めるさかいな。
【担当員】タントウイン
一般紙と呼ばれる新聞社の販売業務に所属する社員で、新聞販売店、新聞拡張団との折衝担当者をそう呼ぶ。
新聞社内的には、それほど高い地位やないが、新聞販売店、新聞拡張団からすると、逆らえない絶対的な存在ということになる。
【オール取引方式】
専売店を持たない地方紙が全国紙大手3社に配達委託すること。
【普及率】フキュウリツ
新聞の占有率、シェアのこと。
新聞社では「シェア」という言葉はあまり使わず、この「普及率」という言い方が多い。
【輪転機】リンテンキ
新聞を印刷する機械のこと。
参考ページ
Q&A NO.141 新聞巻取り規格の由来について教えて下さい
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-141.html
【紙型】シケイ
活版印刷で、輪転機に掛ける刷版を作る「鋳型」の役割を果たすもの。
「組版」にローリングと呼ばれる機械を使い、特殊な紙を押し付けて型を取ることからこの名が付いた。
ちなみに、「刷版」とは、この紙型に鉛合金を流し込んで作られるもののことを言う。
【降版】コウハン
新聞紙面の組み上げや校閲といった製作関連の作業がすべて完了し、刷版・印刷部門に版を引き渡すこと。
一般商業印刷で使わる「下版」と呼ばれるものとほぼ同じ。
【倍尺】バイジャク
新聞の紙面製作で用いられる、特別な「物差し」のこと。「倍数尺」とも言う。
目盛りが「倍」や「基本文」、「基本文字」+「基本行間」などが刻まれており、紙面製作のさまざまな場面で用いられている。
【ワンマン組版】ワンマン クミハン
紙面製作において、整理記者が直接組版端末を操作して作業を行う形態のこと。
整理記者とオペレーターが2人1組で作業を行う「立ち会い組版」の対語。
新聞社によっては「一人組版」とも言う。
ワンマン組版の範囲は「紙面のレイアウトや見出し作成のみ」という場合が多いが、地方紙の一部では組版端末に画像処理ソフトを搭載し、ルーチンの画像の処理・加工を整理記者自ら手掛ける例もある。
【共輸便】キョウユビン
複数の新聞が共同でトラックなどを仕立て、「乗合」形態で新聞を輸送すること。またはその輸送便のこと。「共同輸送」とも言う。
合配店、複合店などへの配達はこれが便利とされている。
【中入れ】ナカイレ
新聞社から販売店などに届けられる新聞梱包と一緒に「頭梱包」と呼ばれる梱包の中に、当該新聞本紙以外のものを入れて発送すること。またはその中身のこと。
【丸梱包】マルコンポウ
新聞が販売店などに届けられる際、1束のページ数の合計が2400ページ程度になるように新聞を梱包すること。あるいはそのように梱包された新聞の束のことを言う。
【冠差し】カンザシ
新聞紙面上部にある、「題号」をはじめ、「発行日付」「面数」「号数」「第三種郵便物認可」などが印刷されている部分のこと。
【ヤレ】
印刷工程で出る、商品としての新聞にならない無駄紙のこと。「損紙」とも言う。
【ハンコ】
「輪転機」にかける「刷版」のこと。
「活版印刷」「凸版印刷」時代、輪転機にかける刷版が、印鑑のように鏡文字になっていたことから、この呼び名が生まれた。
【新聞労連】シンブン ロウレン
新聞業界最大の労働組合組織。正式名称は「日本新聞労働組合連合」。
【回読人数】カイドク ニンズウ
ある特定の新聞1部を何人が読んでいるかを表す指標のこと。
購読世帯内の回読人数、事業所内での回読人数など、いくつかの考え方がある。
【新聞閲読率】シンブン エツドクリツ
新聞購読者のうち、ある指定された日付の新聞を読んだ人の割合のこと。
日本新聞協会「広告調査分類基準」では「読んだ」「読んでいない」の2択で尋ねることとしている。
【広告注目率】コウコク チュウモクリツ
新聞協会の「広告調査分類基準」で、新聞を読んだ人のうち「確かに見た」と答えた人の比率のこと。
新聞購読者のうち「確かに見た」「見たような気がする」と答えた人の比率を「広告接触率」と言う。
【新聞社主催イベント】シンブンシャ シュサイ イベント
高校野球や将棋などに代表される新聞社が主催するイベントのこと。
新聞社側は、主催者になることによって、自由に新聞紙面などを使ってイベントを盛り上げ、イベント自体を成功させて知名度や企業イメージを上げるとともに、販売数も伸ばす意図があるものと思われる。
参考ページ
Q&A NO.301 新聞社主催のイベントについて
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-301.html
【部数至上主義】ブスウ シジョウ シュギ
新聞各社が掲げる目標、考え方。
専属の販売店や拡張団などの評価の基準として部数の増減があり、その成績次第によって契約の解除が行われている。
新聞勧誘において諸悪の根源と捉えられている。
もっとも、現在は若干、軌道修正中やとは言われているが依然として根強いものが残っていると思われる。
【過剰予備紙】カジョウ ヨビシ
新聞社サイドから見た「押し紙」「積み紙」のこと。
但し、新聞社にとってそれらは、販売店側の虚偽報告部数というのが公の立場や。
少なくとも、新聞社は「押し紙」の存在を認めてはいないため、この言い方がある。
以上や。
尚、最後に触れた「押し紙」「積み紙」については、新聞販売店関連の際に掲載するつもりや。
この業界用語に関しては小出しにしとるようやが、すべてを掲載するとそれだけで一冊の本になるくらい多くの項目があるので、このメルマガ誌上では限界があると理解して頂きたいと思う。
また、続きは折りを見て掲載するので楽しみにしてほしい。
この新聞社関連編に関して読者から情報を寄せて頂いたので続報として追記する。
投稿者 Sさん 某新聞社社員 投稿日時 2008.12.26 AM 7:50
【面取り】メントリ
事件や事故で亡くなられた被害者の顔写真を入手すること。
主に新人の記者にさせることが多い。慣れるまでが辛い。
【現本】ゲンホン
大きな事故や災害などのときに設置する警察の現地対策本部のこと。
新聞記者にとって重要な情報源となる。
【現場雑観】ゲンバ ザッカン
「記者の目」とも言う。
事故や災害などの報道を記者の見た目で記事にすること。
【赤ペン】アカぺン
記事の手直し、編集をすること。「手を入れる」とも言う。
【もらい事件】モライジケン
「もらい事故」という場合もある。
警察などで良く使われる表現。
警察には発生地主義というのがあり、他府県の管轄外で誘因となった事件や事故が、その警察の管轄内で発見されること。
例えば、他の地域で行われた殺人事件の被害者が、遠く離れた山中で遺体となって発見されるようなケースに使われる。
基本的に警察は事件を厄介事として好まないという体質があるため、こういう言い方になるという。
地方紙の場合、地元事件を優先的に載せるケースが多いから、このもらい事件かどうかは大きな違いになる。
特に事故などが県境ぎりぎりで発生した場合、県外なら報道しなくても、県内なら報道するという具合や。
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