メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー

第261回 ゲンさんの新聞業界裏話


発行日 2013. 6. 7


■晒す値打ちもない出来事……あるテレビ番組制作会社のお粗末な対応について


5月28日、あるテレビ局が制作しているネット番組で、拡張員に関する番組の収録があった。

某有名芸人が司会するトーク・バラエティ番組やという。

その収録の場で、ゲストとしてひな壇に座っていた、そこそこ名の通った某俳優Nが、「新聞はインテリが作ってヤクザが売る」としたり顔で話したという。

新聞拡張員に対して明らかに悪意が込められていたと。バカにした素振りが見られたと。

もっとも、それが業界のことについて何も知らん一般人のありがちな反応ではあるがな。

その番組の放映日は4日後の6月11日とのことや。

ただ、特殊な番組形態で誰もが見られるものではないというから、業界のイメージ云々について殊更問題にするほどの影響はないやろうとは思う。

それにしても、なぜ、そんな放映前の事をワシが知っているのか。

それにはハカセが深く関わっていたので、今回はその事について話す。

そもそも「新聞はインテリが作ってヤクザが売る」というのは、1989年に公開された新聞業界の内幕を扱った映画『社葬』(注1.巻末参考ページ参照)の冒頭付近でテロップとして、『日本の新聞はインテリが作りヤクザが売る』と流されたものが、勝手に一人歩きしたフレーズである。

「言い得て妙」と受け取る人も多いが、実際は必ずしもそのとおりやない。

映画というものは客を喜ばせ、面白おかしく見せることを最優先に作られた作品が多い。そのために誇張した演出をするのは普通のことや。過激なキャッチフレーズも珍しくはない。

これが、SFとかオカルトなんかやったら誰もが、架空の世界での出来事と承知しとるさかい問題はないが、リアルな内容の社会派作品と呼ばれるようなものは、そうもいかん場合がある。

作っている側の主な目的は、客を楽しませることで映画館に足を運ばせ興行収入を上げるためなのやが、ときとして、そのキャッチフレーズが一人歩きし、人々に多大なイメージを刷り込むことがある。

「日本の新聞はインテリが作りヤクザが売る」などは、その典型的なものやと言える。

正しくは「新聞はインテリが作る」ものとは限らんし、「ヤクザが売る」ことなどあり得んのやがな。

確かに、新聞社の社員には大卒者が多いが、せやからと言うて彼らのすべてがインテリとは限らん。

記事を書く新聞記者や編集者にもいろいろおるさかいな。真面目な者もいるし、不真面目な人間もおる。

インテリと呼ばれてしかるべき賢い者も確かにいるが、どうしようもないアホがおるのも間違いのない事実や。

それがときとして新聞記事に表れるから始末に悪い。

見る者が見れば、記事の文章で書き手のレベルがどの程度かというのは、すぐに分かるさかいな。隠しようがない。

そんな事例を一々挙げたらキリがないので、ここで引用して説明するのは止めとくがな。今まで、このメルマガでも散々、そんな事例を引用してきたことでもあるしな。

また、「ヤクザが売る」に関しても、ヤクザ紛いの拡張員がいるのは事実やが、大半の拡張員は普通の一般人と何ら変わりはないわけや。

その中にはインテリと呼ばれてしかるべき拡張員も多い。もともと、普通の人間が拡張員になっとるだけやさかいな。

いろいろな過去を持つ者や様々な仕事を経験している者は多いが、せやからといって、それが特別悪いわけでも非難される謂われのあることでもない。

特に今は悪質な拡張員は業界全体から締め出される傾向にあるから、よけいや。

公式にはヤクザと関わったと分かっただけで、その新聞拡張団は新聞社から業務委託契約を解除すると、その契約書に明記されとるケースが多いことでもあるしな。

つまり、新聞拡張団の中にヤクザ、あるいは関係者がヤクザと関わったという事実だけで、その団は廃団に追い込まれるということや。

せやから、表向き拡張員にはヤクザなど存在しないことになっとる。拡張員イコール、ヤクザというのは間違った認識ということになるわけや。

ただ、いくら声を大にして、そう叫んでみても刷り込まれたイメージというのは如何ともし難いものがあるがな。

人は真実よりもイメージの方を信じやすいさかいな。

当初、ハカセは、そのネット番組について、このメルマガ誌上で詳しく話すつもりやったが、止めたという。

話せば名指しでの批判になるからと。いくら気に入らないことがあったとしても、それを話すと、自らのポリシーとルールに反するからと。

ちょうどタイミング良くというか、サイトのQ&A『NO.1227 乙武洋匡氏のツイート上での発言問題について』(注2.巻末参考ページ参照)で名指しの批判をすることへの愚と危険について語ったばかりやったから、よけいそんな気になったと。

その中で、『人間である限り、我慢できんことや許せん一言に怒るというのは誰にでもある。……、その発言に社会的な影響力が強いということを自覚していれば、どんなことがあろうと、相手を名指しで批判するべきやなかったと思う。

せめて「あるイタリア料理店で、こんなことがあった」とだけしていれば、これほどの騒ぎにはならんかったはずや』と言うた。

今回も、その自らの言に従って名指しでの批判は避けることにした。その上で、こんな事実があったと語る分には問題ないやろうと判断した。

また、その真実を語ることで、万が一、メルマガの読者がその番組に接した場合、ワシらやサイトのことを変に誤解して勘違いされるのを避ける狙いもある。

事情を知っていれば、例え、その番組を見たとしても、「なるほど、そういうことか」と分かって貰えるやろうしな。

先月の5月7日、某有名テレビ制作会社のAD(アシスタント・ディレクター)と名乗る人物から、


急なご連絡大変失礼いたします。

この度は、弊社の制作する番組にて新聞拡張員さんを紹介させて頂きたいと考えておりまして、ゲン様のホームページを見させて頂き連絡させて頂きました。

新聞拡張員の基本情報から裏話等聞かせて頂いたきたいと考えております。


という一通のメールが寄せられた。

ハカセは番組でサイトを紹介して貰えるのならと、快く引き受け、求められるまま情報を伝え、電話でのインタビューにも快く応じた。

その延長で、ハカセは東京にあるその某テレビ制作会社まで出向き、出演のための協議と打ち合わせをすることになった。


打ち合わせ日程ですが、5月14日火曜日でお願いしたいです。

到着時間等わかり次第ご連絡頂きたいです。


ということやったので、


それでは、当日の新幹線、名古屋8:20発の「のぞみ108」に乗りたいと思いますので、東京駅には10:03に着く予定です。

それから御社までは30分以内に着くと思いますので、そちらには10:30頃に到着するのではないかと思います。


と返信した。

その打ち合わせの場には、東京在住の業界関係者のK氏という方に同席をお願いした。

某テレビ制作会社は、出演者には現役の拡張員の出演を希望していた。ハカセは拡張員やないので、以前から懇意にさせて頂いていたK氏の方が適任だろうと考えたからやという。

もちろん、K氏の意向次第というのもあったので、勝手に決めるわけにもいかず、その確認の意味もあって打ち合わせの場に同席して貰うたわけや。

K氏は、ハカセの意図を汲み取り快く引き受けてくれた。

その打ち合わせは、当初、その制作会社のビル内で行うとのことやったが、約束の時間に行くと会議室が埋まっているとかで、急遽、近所の喫茶店内ですることになった。

ハカセは、事前に打ち合わせの日時を綿密にすり合わせていながら、場所すら確保していないのかと訝ったが、それがテレビ制作会社のやり方なら仕方ないかと従う外はなかった。

多くの番組を抱えていて忙しいのだろうと、そのときは、ただ漠然とそう捉えたという。

後に、ハカセたちをそれほど重要な存在とは考えていなかったための扱いやったと知ることになるわけやが。

先方は、窓口のAD(アシスタント・ディレクター)と、制作責任者だという某テレビ編成制作局のディレクターの二人やった。

その喫茶店で3時間近く、打ち合わせをした。その内容についての詳細は控えるが、一言で言えば何も知らない素人さんに一から説明するといったものやったという。

ワシらのサイトを見た上での出演依頼にしては、あまりにも知らなさすぎたと。

収録日は5月28日で、後日詳細を知らせるとのことやったので、ハカセはそのまま新幹線で帰宅した。

その後、帰宅したハカセにADが電話で補足の説明と情報を求めてきたので、それにも快く応じたという。

そこまでは問題なかった。

その後、ハカセに対するADからの連絡が、ピタリと途絶えた。

ハカセは収録日が延期にでもなったのかと思っていたが、K氏からの連絡で、予定どおり5月28日に収録することが決まっていると知った。

どうもハカセは除外され、制作会社はK氏に直接、出演依頼をしたようや。

それはええ。ハカセも当初、出演についてはK氏さえ良ければ任せるつもりやったさかいな。

K氏もハカセが制作会社にそう進言したものと考えていたので、制作会社からその依頼があった際、快く引き受けたという。ハカセの顔を立てて。

情報提供者であり窓口でもあるハカセを飛ばして勝手にK氏に出演交渉をした非常識なやり方に対して、少なからず気分を害したというが、K氏には何の責任もなく嫌な思いをして欲しくないと考えたということもあり、その気持ちをハカセは抑えた。

取り敢えず、ハカセはそのままK氏に出演するよう勧めた。ハカセのことは気にする必要はないからと言って。

それが一番丸く収まる方法やとそのときはそう信じたという。

先ほどの某俳優Nの発言は、その収録に赴いたK氏から知らされたものやった。

それだけなら、そのまま済ますつもりやったから良かったのやが、その後、K氏から聞き捨てならん話を聞かされたことで、ついにハカセはキレた。

制作会社の人間が新聞販売店内の撮影をしたいというので、K氏は日頃から懇意にしている都内のある新聞販売店にその協力を要請したということやが、制作会社の人間は、その約束の時間になっても現れなかったという。

それも二日続けて、約束をすっぽかしたと。結局、撮影などは行われなかった。

そんな非常識なことは如何なる理由があろうと許されることやない。

K氏の面目は丸つぶれである。K氏は、それでも恨み言は一切言われなかったが。

さらにK氏は、制作会社のADにハカセへ一連の説明をしておいて欲しいと伝え、ADも「分かりました」と言っていたとのことやが、結局何もないままに日だけが過ぎた。

ハカセは、制作会社からの依頼で時間を割いて東京まで打ち合わせに行き、情報を提供し、できうる限りの協力をしたつもりやった。

しかし、5月17日、制作会社から「ありがとうございました。番組の構成が出来上がり次第一度送らせて頂きます。ご確認よろしくお願いします」というメールが届いて以降、一切の連絡を寄越さなくなった。

その後、あまりに何の連絡もないので1週間後の5月24日、どういう状況になっているのかとメールで尋ねた。

そのメールは無視された。何の返答も返って来なかった。

ハカセには意味が分からなかった。なぜ、こういう仕打ちを受けなあかんのか。一体、何をしたというのか。心当たりなど何もない。いくら考えても答は出て来なかった。

ハカセは、K氏の立場を考え、収録が終了する5月28日までは黙っていることにした。その間に、遅れながらでも説明があれば、それで良いと考えたというのもある。

しかし、その収録日の2日後になっても何の連絡もなかったため業を煮やし、メールで再度、説明を求めた。

今度はかなり強い調子で。もっとも、文面の言葉使いはやさしいがな。


先日、私がそちらに紹介したK氏より、無事放送の収録が終わったと聞き及びましたが、なぜ、それに至るまでの連絡が私にはなかったのでしょうか。

そちらは私に今回の出演依頼をされたのではないのですか。K氏へ出演依頼をされるのであれば、まず窓口である私に一言あってしかるべきではありませんか。

誤解しないで頂きたいのですが、私はそちらの番組に出演したくて、こんなことを言っているわけではないのです。

私は芸人でも何でもありませんから、テレビ出演などに興味はありません。

私は、そちらのたっての要望ということで応じたにすぎないのですから。

私は性質的に困っている、助けて欲しいという方に対しては何とか力になりたいと考える人間ですので。

その意味もあり、関東在住の業界関係者の方々の中から、K氏が最も適任だと思い紹介することにしたわけです。

そのK氏とはこちらで日程と時間の調整をした上で、そちらに赴いたのです。それなりに下準備もしていたわけです。

私は打ち合わせの段階でも申し上げましたように、そちらの番組が放映される日時と打ち合わせの様子などを当サイト、およびメルマガ誌上で話し、告知するつもりでした。

このままですと、そちらに対してあまり良い印象を持てなくなっているため、良い事が書けそうもありませんので、どうするか思案しているところです。

取り敢えず、本日中に文書で、今回、こういった判断をそちらがされたことに対する説明をお願いします。

また、このメールも無視されるようでしたら、残念ですが、次の段階に進みます。

K氏も私には気を遣ってくださり、収録時に「ハカセの方に何の連絡もして無いようなので一言でも経緯の説明を伝えておいて下さいと言ってあります」と連絡がありましたが、その必要などないと考えられたのでしょうか。

人をバカにするにもほどがありますよ。

一言言っておきますが、このメールを見られて慌てて電話で済まそうとは考えないでください。

私は関西人で気の短い男ですから、怒ったときの言葉使いは非常に悪いと自分でも自覚しています。

理不尽なことに対しては例え相手がヤクザであっても罵倒する男ですので、よほどの人でないと耐えられないと思いますよ。

何度も言いますが、文書にて説明してください。本日中に返答がない場合は、あなたにかけあっても無駄と判断して御社の上層部の方とお話しますので。

私もできれば、そんな子供じみた真似はしたくはありませんが、今回の件に関しては、そちらに良かれと思って私なりに精一杯協力をしたという自負がありますので、納得のいく説明を受けなければ引き下がれないのです。

これ以上、くどくどと言うのは止めておきますが、くれぐれも本日中に事情を説明してください。よろしくお願いします。


さすがに、このメールには堪えたのか、ものの1時間もしないうちに制作会社のADから返信があった。


大変申し訳有りませんでした。

白塚さんには大変お世話になったのに本当に申し訳ないと思っております。

今回白塚さんにご連絡出来ていないのは、完全に自分がいっぱいいっぱいに
なってしまっていて、ご連絡出来なかったというのが理由です。

白塚さんに対してのお礼はもちろんさせて頂きたく思っております。

今回は、自分の不注意でしかございません。大変申し訳有りませんでした


と。

正直、ハカセは言い訳しか返って来ないと思っていたので、僅かながらそのADを見直したという。責任を一身に被ろうとしていると。

このADが自分のうっかりミスで連絡をして来なかったのではないというくらいのことはハカセも承知していた。

おそらく、打ち合わせのときに責任者面して現れた某テレビ編成制作局の番組ディレクターとやらの指示やったはずや。ハカセを切れと。連絡など必要ないから無視しろと。

番組ディレクターは打ち合わせの場でもADに対して、かなり横柄に指示を出していたさかいな。

ADもその番組ディレクターの鼻息を窺いながらという感じやった。

その姿はまるで新聞販売店や新聞拡張団が、新聞社の販売担当員に接するのと似ていたと。そのADにとっては絶対的な暴君のようやったとハカセは言う。

それがあったから、そのADが忘れて連絡して来なかったとは、とても思えないと。もし、それが番組ディレクターの意思に反することやったら大変やさかいな。

逆に、番組ディレクターの意思が反映されていたと考えれば、ハカセに対して何も連絡がなかったというのも頷ける。

『完全に自分がいっぱいいっぱいになってしまっていて、ご連絡出来なかったというのが理由です』というのは、要するに連絡するのを忘れたと言うてるわけやが、それはどう考えてもあり得ない。

ハカセはメールで何度か事情を説明して欲しいと催促しとるのやから、忘れたというのは言い訳にすらならん。

連絡くらいはいつでもできたはずや。電話でなら1分もかからんさかいな。その連絡さえあればハカセも物分かりの悪い男やないから、それで終わっていた。

その連絡ができんかったのは、ここにきて「白塚さんへのご出演はご遠慮願って、K氏にお頼みしたいのですが」とは言い辛らかったからやろうと思う。

普通に考えれば、それがどれだけ失礼なことかくらいは誰にでも分かるさかいな。ハカセに限らず出演依頼した人間にそんなことは言えんわな。

そのADは、相当悩んだものと考えられる。

ワシらは数多くの相談を受けているから分かるのやが、気の弱い人は相手に対して申し訳ないと思えば思うほど、何も言えなくなってしまう状態に陥ることが、ままある。

その事から逃げる、関わり合いを避けることで自身の精神的なバランスを保とうとするわけや。

今回、ハカセへの連絡を怠ったのも意識的か無意識かまでは分からんが、そんな心理状態やなかったのかと分析する。

しかし、ハカセからのきついメールで逃げられんと判断して、先の謝罪文を送ってきた。

普通は、あれこれと言い訳をするものやが、このADはすべてを自身の責任として背負い込むことで事を収めようとした。

哀しい性と言うてしまえば、それまでやが、日頃から「悪いのはすべて私です」という風に振る舞うことが、そのADの処世術になっとるのやろうと思う。

それ故、ハカセは、これ以上は何も言わないでおこうと決めた。言えば、そのADを追い込むだけにしかならんからと。

本当は責任者面していた番組ディレクターに文句の一つも言ってやりたいのやが、そうするとそのADの立場がよけい悪くなると考えた。

そう言えば番組ディレクターは謝るしかないやろうが、その鬱憤がADに向けられるのは火を見るよりも明らかやさかいな。

テレビ制作会社の裏側を見た思いがしたとハカセは言う。

窓口にそういった何の力もないADを配置することで、不都合なことがあれば、すべて責任を被せて一切、知らん顔を決め込む腹やと。

弱い者が泣くシステムが自然に構築されていると。もっとも、このテレビ制作会社が特別で、その番組ディレクターの姿勢が特に悪いだけなのかも知れんがな。

これが一般の正常な企業なら、責任者が率先して事に当たるもんや。こんな非常識で非礼な態度を依頼人にとることなどはあり得ないし、考えられない。

ハカセは長い間、そういった約束事を重んじる企業や社会で生きてきたさかい、約束や筋道を通すことが常識やと思っていた。

しかし、そうではない世界もあるのやと今回、改めて思い知らされたという。世の中にはいろいろあるもんやと。

ハカセは、今回、なぜその制作会社がそういうことをしたのかを推察してみた。

どんなことにも、そうするからには、そうするだけの理由があるはずやさかいな。

打ち合わせの場では、しきりに、制作会社の人間は新幹線代などの交通費の負担をするとか、出演料を支払うとかの話をしていたが、具体的な提示は何もなかった。

後日、制作会社の経理から連絡があるはずやとは言っていたが。

ハカセを出演させると、その交通費などの経費が余分にかかると懸念してK氏に依頼することにしたのやないかと思う。K氏なら都内に在住されているから、少なくとも交通費の心配をする必要がなくなるさかいな。

もし、そうやとしたら如何にもケチ臭い話やが、あながち的外れな指摘でもないという。

特に昨今のテレビ業界は、新聞と同じく経営的にも厳しい状況にあるから、よけいやと。それもネット放送になると視聴者の確保もままならんさかい、尚更制作経費が抑えられるのやと。

また、担当責任者自身にも不必要な経費を計上していると上の者に思われたくないという意識が働いても不思議やないと考えられる。

ADの謝罪メールに『白塚さんに対してのお礼はもちろんさせて頂きたく思っております』とあるのも、暗に交通費や取材に対しての礼金を支払うという意味やろうが、そんなことをわざわざ書くこと自体が経費を気にしていた何よりの証拠やないかと思う。

あるいはハカセが苦情のメールを送ったのは、その金の請求のためやと考えていたとすれば、これほど人をバカにした話もない。

ハカセは、打ち合わせの場でも、抗議のメールでも、そんなことには一切触れていない。何度も言うが、制作会社の都合で好きにしたらええというのがハカセのスタンスやさかいな。

もっとも、最初に交通費や出演料、および取材に対しての礼金を支払うという話を聞いてから今日で、ほぼ1ヶ月になる。謝罪メールがあってからでも1週間になるが、未だに、その件について経理とやらからは何も言うて来んがな。

どうでもええことやが、今後もそんな連絡が本当にあるのかは疑わしい限りや。

テレビ業界では名の通った制作会社で、誰もが知っている超人気バラエティー番組を制作しとるとのことやが、これではええ加減な会社やと思われても仕方がない。

少なくともワシらは、そう見る。

まあ、ワシらはテレビ業界のことなど何も知らんさかい、その世界ではそれが普通のことなのかも知れんがな。

いずれにしても、もう相手にするつもりはないとハカセは言う。

その制作会社をここで晒せば大きな問題になるかも知れんが、そんなことをしても何も得るものがない。不毛な争いに発展するだけ損や。

ただの鬱憤晴らしになるくらいが関の山や。そんな無駄なことに時間を費やすつもりは毛頭ない。ワシらは、それほど暇やないさかいな。

ただ、こんなことがあったという記憶だけは残るやろうがな。



参考ページ

注1.第47回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■映画『社葬』による新聞への負のイメージについて 前編

第48回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■映画『社葬』による新聞への負のイメージについて 後編

注2.NO.1227 乙武洋匡氏のツイート上での発言問題について


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