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第297回 ゲンさんの新聞業界裏話
発行日 2014. 2.14
■ゲンさんのよろず相談あれこれ Part11
このシリーズも徐々にではあるが、多方面で知られるようになったようや。
ただ、相変わらず法律的な助言を求めて来られる方がおられるが、ここでもう一度、はっきり言うとく。
ワシらは相談の都合上、法律に関して言及することはあっても、法律の専門家やないと。
せやから、アドバイスするにしても法律中心に話すつもりはない。あくまでもアドバイスの補完として言うてるにすぎん。
法律に立脚したアドバイスが必要な方は、やはり法律専門のサイトか法律家の先生方に相談された方がええと思う。
ワシらは長く生きて多くの経験をしているということもあり、様々なトラブルに遭遇しとるさかい、それで知り得た情報を元にアドバイスしとるだけや。
まず、そのことを承知して頂いた上で、このシリーズを読み進めて頂きたいと思う。
アドバイスは、あくまで個人的な見解、意見やと。
事例1.今後の方向性について
相談内容
ご無沙汰してます。
さて、私はというと、相変わらず今の契約社員を続けています。
以前、ご相談した時、とにかく続けることと助言をいただき、来年で3年目に突入するわけですが、仕事は相変わらず苦痛で、たとえ10年続けたところでこの状況に変化があると思えません。
なにより手取り月15、6万ではまったく先が見えません。
今は親に住民税なども払ってもらい、夕飯は母親におかずを作ってもらい、冷凍して送ってもらっています。
たびたび帰省しては、親にこづかいをもらっている情けない状況です。
おかげで貯金は300万までたまりましたが、社労士として独立するのもまったく展望が開けないし、今のただ苦痛なだけの仕事を続けるのも・・・・ それから年のせいか緑内障に痛風、これに皮膚の湿疹も加わり病院通いが日課になっています。
たぶん今の仕事のストレスもあると思うのですが。
父親も今年パーキンソン病と診断されました。ほんとめっきり年とって、まだなんとか元気ではあるのですが、心配なのは親が死んだ時です。
当然葬式などやらないといけないんですが、そうすると親類縁者が集まってきて私たち兄弟の情けない状態が白日にさらされるんですよね。弟なんか生まれて1日も働いたことないし。
そんなこと考えるともう気が滅入ります。でもいつかは必ずその日がくるわけですし、それまでに恥ずかしくない状態にしなければと思うんですが、どうも無能な私には無理みたいです・・・・
ゲンさん、長々とすいませんが、私は今後どうすべきでしょうか?
私なりには、
1.今の仕事をいやいや続けて、可能な限り小銭をためる。
2.いちかばちか社労士で独立してみる。
3.工場や営業など違う仕事をさがす。
もう年齢的にも正社員は厳しいと思うんですが、ゲンさんが今の私ならどうされますか?
毎度しょうもないことばかり言って申し訳ありませんが。ゲンさんのするどい助言をいただければ幸いです。
回答者 ゲン
あんたは精神的な部分での迷いが相当ありそうやというのは以前から感じていた。
ただ、ワシはセラピストやないから、その部分でのアドバイスはできそうにないと言うとく。
もっとも、『ゲンさんのするどい助言をいただければ幸いです』ということでよければ、ワシなりの考え、アドバイスは伝えるがな。
それにしても最終的に決めるのは、あんた自身や。それは分かっといて欲しい。
『もう年齢的にも正社員は厳しいと思うんですが、ゲンさんが今の私ならどうされますか?』ということやが、ワシなら、どうしようもないと思えるような状況に置かれたら開き直るがな。
できることしかできんと。逆に言えば、できることをすればええということやな。
『仕事は相変わらず苦痛で』と言われておられるが、たいていの人はそんなもんやで。
殆どの人は生活の糧を得るために好まない仕事でも我慢して働いとる。自分の仕事が好きでやっている人も中にはおられるやろうが少ない。殆どの人は某かの不満を抱きながら働いとるのが普通や。
そして、『たとえ10年続けたところでこの状況に変化があると思えません』というのも殆どの人が感じていることや。あんただけやない。
人は現在の状況が、これから先もずっと続くものと考えがちやが、実際には10年も経てば、かなり状況が違うてくるのが普通や。むしろ、変わらないことの方が珍しい。
あんたにしても、初めて相談されたのは6年前で、その頃は、ご自身をニートと感じておられ仕事も長続きせんような状況やった。
しかし、その後、あんたは社会保険労務士の資格を独学で勉強して取得され、『来年で3年目に突入するわけですが』と言われておられるように今の仕事を3年間続けておられる。
以前からすれば大きな進歩やないかと思う。そして、この後の5年、10年も今とはかなり違うとるはずや。それが人生というものやと考える。
先行きが不安やという気持ちがあるのなら、今度は「年金が貰えるまで働き続ける」という目標に切り替えてもええのやないかと思う。
年金だけで十分な生活は望めんかも知れんが、あんたには計画的に貯金ができるという能力がある。これは誰にでもできそうに思えてできない。
仕事をしながら、年金が貰える時まで貯金をしていくという計画を立てれば、あんたなら将来に向けた生活設計ができるのやないかと思う。
幸い、あんたは年金関係の仕事をされておられるのやさかい、どの程度仕事すれば、どの程度の年金が貰えるというくらいのことは分かるはずや。
少なくとも、それを目標にして達成できれば僅かながらではあっても、将来の不安は払拭するのやないかと考えるがな。
確かに今は『仕事は相変わらず苦痛』で辛いやろ。『なにより手取り月15、6万ではまったく先が見えません』という不安になる気持ちもよく分かる。
しかし、それも何年かすれば必ず変わってくるはずやと思う。そのままということは絶対と言うてええくらいないと。
『それから年のせいか緑内障に痛風、これに皮膚の湿疹も加わり病院通いが日課になっています』というのは病気やから、何をしていようが治さん限り、ついて回るものや。
『たぶん今の仕事のストレスもあると思うのですが』というのであれば、それは気持ちの持ち方に原因があるとしか言えん。
逆に言えば、そのストレスをなくす、軽減するように気持ちの持ち方を変えることができれば病気も治るのと違うかな。
人は嫌やとか辛いと思えば、どんな些細なことでもそう感じてしまう。それを、自身のやっている仕事が人の役に立つものやと思うようにすれば違った気持ちになれるはずや。
あんたはせっかく社会保険労務士の資格を得て、その仕事をされておられるのやから、それはそれで意義のあることやと思うがな。
そして、その仕事は確実に人のためになっているものとワシは考える。
人の値打ちは自分で決めるものやなく、他人の評価で決まるもんや。
その評価は、その人がどれだけ他人に貢献したか、尽くしたか、また尽くそうとしているかによって大きく違うてくる。
ワシらが、このサイトで10年近くも頑張ることができたのも、少しくらいは人の役に立てられているのやないかという気持ちがあるからや。
人のモチベーションは人それぞれで違うとは思うが、ワシらは金銭的な対価より、そうした考え、思いの方が強い。
特にハカセなんかは、病気で死と直面しながら生き続けているわけで、将来の展望という観点で言えば、それこそ何もない。
将来どころか、明日の命の保障もないわけやさかいな。
明日生きていれば、それだけでラッキー、その分儲けたという気持ちで生きているという。生き続けること自体が目標やと。
ただハカセは、そんな状況であっても悲観的には捉えていない。その状況を楽しんでいるようなところがある。
今日1日何ができたか、明日1日何ができるかということを考えているうちに1日を悔いのないように生きることができるようになったと言うて喜んどる。
そうなると、やりたいことが湯水の如く、いくらでも湧いてくるのやという。
そして、もっと生きたいという気持ちが強くなり、一時は医師からも見放された状態でありながら、今尚生き続けている。医師も驚くほどの回復を見せて。
ハカセは、それだけで自身が誇らしいとのことや。
ワシにしても還暦を過ぎて、あと何年生きられるか分かったものやない。
しかし、そんなことはどうでもええ。くよくよ考えたところで、誰もが死ぬ時には死ぬわけやさかい、どうしようもない。
なるようにしかならん。ただ、それまでは生きている、生かされているわけやから、今この時を有意義に使うよう考えな損やと思うとる。
死ぬその日まで生き続ける。当たり前のことやと言うてしまえば、それまでやが、それがワシ流の開き直りやと考えとる。
『今は親に住民税なども払ってもらい、夕飯は母親におかずを作ってもらい、冷凍して送ってもらっています。たびたび帰省しては、親にこづかいをもらっている情けない状況です』というのは、確かに感心できることやないとは思う。
卑下したい気持ちも分かる。
しかし、お母さんが負担に思わず喜んでそうしておられるのなら、甘えられたらええ。それも親孝行の一つやと考えるさかいな。
親は幾つになっても子供は子供という感覚でしかないから、子供が頼ってくれるのは、ある意味、嬉しいことでもある。
それが本当に迷惑だとか嫌だという気持ちが親にあれば、そこまでのことはせんはずや。
『そうすると親類縁者が集まってきて私たち兄弟の情けない状態が白日にさらされるんですよね』ということなんか、どうして考えるのやろうかと思う。
あんた自身がしっかりして生きていれば、どうこう言われる筋合いやないのと違うかな。
「私たち兄弟のことは私たちで何とかします」と言えば済むことやと思うけどな。
もっとも、あんたら兄弟がご両親が亡くなられた後、その親戚縁者に頼って生きていかなあかんというのなら、どう思われても我慢するしかないやろうがな。
そうでなければ、そんなことは考える必要はないと思う。
幸いあんたは、現在仕事をしているし、『貯金は300万までたまりました』というのやから、ちゃんと計画も立てられる人や。
確か、あんたから去年の今頃相談があった時には、貯金は200万円やと言うておられたはずや。ということは、この1年で100万円も貯められたわけやな。
お母さんの助けがあったにせよ、その給料でそれだけ貯めたのは立派やと思う。
ワシの知る限りでも、そこまでできる人は少ない。口ではそう言う者はナンボでもおるがな。それだけでも、あんたは偉い。
『弟なんか生まれて1日も働いたことないし』ということを心配されるのなら、まずあんた自身が範を示して、弟さんを導くことや。
「俺もこれだけやってんねんから、お前もやればできるはずや。頑張れ」と。
まあ、弟さんについては何の予備知識もないから勝手なことが言えるのかも知れんがな。
ただ、昔から「働かざる者食うべからず」と言うように、生きたければ働くしかない。働く意欲のない者は座して死を待つしかないという教えがある。
それは人だけやなく、生き物すべてに言えることやと思う。どんな生き物も生きるために必死に動いて食べ物にありついて生きている。
それができん者には死が待っているだけや。それが自然の掟やと思う。
ワシに、そんな弟がいたとしたら、甘ったれるなと言うて叱咤するやろうな。
『1.今の仕事をいやいや続けて、可能な限り小銭をためる』というのは、あんたにはできるやろうと思う。
もっとも『今の仕事をいやいや続けて』というのは度外視してな。どんな仕事でも、そんなもんやと考えることができればやけど。
『2.いちかばちか社労士で独立してみる』については、悪いが今のあんたには勧められん。
そんな考えでは成功は覚束んと思う。また、あんた自身、やり切る覚悟はないやろうからな。
『3.工場や営業など違う仕事をさがす』というのは、あんたの自由にされたらええとしか言えん。それがええかどうかの判断はワシには無理や。
単に年金を貰える期間まで難でもええから働くというのであれば、それもアリやとは思うがな。
人は何があろうと生きていかなあかん。目標のない人生、将来のない人生に意味がないという人は多いが、ワシはそうは思わん。
ワシは、何があっても、どんな困難な状況にあっても生き続けていることこそが、人生の勝利者やと考えとる。少しでも長生きした者勝ちやと。
後は、あんた自身の問題や。良う考えられたらええ。あんたの人生は、誰のものでもない。あんた自身のものやさかいな。
きついことばかりを言うたかも知れんが、生きることが辛いというのは事実や。
何もあんたばかりが、そうやない。多くの人がそう感じている。それでも生き続けるしかないわけや。
その先にはハカセのように達観できる境地もあると知って欲しい。
人は生き続けてさえいれば必ず得るものがあると。
事例2.クレジットカードのショッピング枠の現金化で業者に騙されました
相談内容
急に25万円ほどお金のいることができ、銀行ローンや消費者金融ローンに申し込むと数日から数週間かかるということでしたので困っていました。
現在使っているクレジットカードのキャッシング枠の10万円も一杯まで借りていて余裕がなかったのですが、ネットで調べるとクレジットカードのショッピング枠を現金化できるという方法があると知りました。
当日か翌日には現金化され入金になるとのことでしたので、それを専用にしているというある会社に申し込みました。
何でも業者が指定する店舗で品物を買って、それをその業者が買い取りをするということのようでした。
ネットのフォームから申し込むと、その業者からはメールで、
○○○○様
この度は弊社をご利用頂きまして誠に有難うございます。
ご入金の前の今後のお手続きにつきましてご説明させて頂きます。
今回の手続きが非対面取引となりますの身分照会が必要となります。
1.免許証をお顔の横に持ってお撮り頂いた顔写真を撮影していただきました画像を写メールで1通、弊社まで送って下さい。
2.購入会社には運転免許証又はその他身分証いずれか1点と免許証をお顔の横に持ってお撮り頂いた顔写真を1点の計2点を。メールの件名にお名前のみ記入して頂きましてメールを送付して下さい。
購入会社は下記の通りになります。
購入会社名
○○○○
メールアドレス****@*********.****
※顔写真のメールは過去の写真または身分証を撮影した物は認められませんので必ず今現在の顔写真をご撮影下さい。
最後に、近年お客様にクレジットカード現金化をさせて現金を横取りする詐欺会社(パチンコ、競馬必勝法、他振り込め詐欺)が横行しており、詐欺被害が多発しております。
ギャンブル関係、高額融資、振り込め詐欺、先にお客様から現金を徴収する、非対面での電話業者は全て詐欺業者ですのでご注意ください。
万が一被害に遭われていましても弊社は詐欺業者との業務提携はございませんので支払われてしまった金額に対しての保証は出来ません。
また、上記で述べた理由であってもご契約のキャンセルはできなくなります。
こちらの内容に同意の上『同意しました』という文章を付けて弊社宛まで顔写真をお送りください。
お手数ですけども宜しくお願い致します。
※ご連絡は下記の通りまでお願い致します。
郵便番号 ***−****
住所 *****************
URL http://**********
メール ****@*********.****
TEL 0120−******
このメールが送られてきた2分後、その購入会社から、
○○○○ 様
謹啓 この度は当ショップにご登録いただきありがとうございました。
当ショップにご登録いただいたアカウントで、お客様はこれから以下の便利な
サービスをご利用いただけます。
○ショッピングカート
ショッピングカートに入れた商品は、削除または精算するまで保持しておくことができます。
○アドレス帳
贈り物などの際に便利なように、ご自宅の他にもお届け先を5件まで登録することができます。
○注文履歴
マイページから、当店でご注文いただいた商品の一覧を確認することができます。
○商品のレビュー
当ショップの商品についてのレビュー(感想)を書き込んでいただくことができます。是非他のお客様に感想をお伝えください。
当ショップのオンラインサービスで何かご不明な点がございましたら、Eメールにてお気軽にお問い合わせ下さい:
****@*********.****
謹白 店長
○○○○
URL http://**********
そのメールの1分後、
注文確認書
○○○○ 様
ご利用ありがとうございます。
ご注文内容は以下の通りです。
ご注文番号 ****
ご注文日 201*年○月○○日
請求明細書:
http://**********
商品内訳
商品1×1=2,100円
商品2×3=315,000円
商品3×1=31,500円
小計348,600円
送料1,280円
合計349,880円
というメールが来ましたが、私はそんな注文をした覚えがないので、業者が勝手に私から聞いたクレジットカードの情報で注文したのだろうと思います。
『マイページから、当店でご注文いただいた商品の一覧を確認することができます』ということで、そのページにアクセスしてもIDやパスワードがなく、また教えてもらっていませんので確認することなどできませんでした。
少し不審に思いましたが、そのときは、そういうシステムになっていて、これは形だけ上記の商品を買ったことにして、それを買い取るということなのだろうと思っていました。
詐欺業者への注意を促すくらいだから信用のおける業者だから変なことはしないだろうと思っていました。
「Yahoo!知恵袋」などへの書き込みにもいい評判しかありませんでしたし。
また、ネットで安心という評判のあったサイト「クレジットカード現金化する前にチェック」(注1.巻末参考ページ参照)の中に載っていた優良サイトの1つということもあり信用しました。
申し込んだ翌日、内金として20万円が振り込まれていました。残りは、その品物と契約書を送るので、契約書にサインして品物と一緒に送り返してくれということでした。
すぐに品物と郵便が届いたので、業者の指示通り返送しました。
すると数日後、
この度、弊社をご利用頂き誠に有難う御座います。
商品、および売買契約書のご確認をさせて頂きました。
本日、お振込み完了致しました。
ご確認お願い致します。
というメールが届き、私の銀行口座に残金として5万円が振り込まれていました。
因みに、内金の20万円と追加の5万円の振り込み名義は、その業者名ではなく違う会社の名前でした。
それはそれで、必要なお金が間に合って良かったのですが、購入会社○○○○の請求明細書については、ついに最後まで何の説明もありませんでした。
そこで、心配になりクレジットカード会社のWEBサイトで調べたところ、○月○○日に「186,080円」と「163,800円」の2回請求されていました。
それには、普通は記載されている店舗名がなく変な記号だけしかありませんでした。
その合計が349,880円になりましたので、このとき初めて購入会社○○○○からの請求と一致するということがわかりました。
つまり、その業者は私に無断で勝手に349,880円分の商品を注文し、私の口座に250,000円を振り込んだことになります。
理屈とすれば、349,880円分の商品を250,000円で買い取ったということになるのでしょうが、それだと換金率は71%程度にしかなりません。利息は実に99,880円にもなります。
その会社のHPには「2013年度の還元率総合NO.1」「新規の受付キャンペーンにつき最大96%のサービス期間!!」とありました。他よりも条件が良いと思い申し込みましたが、何か騙されたような気分です。
最初に「349,880円分の商品を250,000円で買い取る」ということを教えてくれていたら、こんな会社は利用していなかったと思いますが、そんなことは何も知らせてくれませんでした。
これは詐欺行為にはならないんでしょうか?
このことを調べていると、クレジットカードのショッピング枠を現金化したことがクレジットカード会社に分かると、クレジットカードが使えなくなると知りました。
これについては私の落ち度だと思いますが、私はそんなことになるとは知りませんでした。
クレジットカード会社に知られることなく、損をしないで済む方法はないのでしょうか?
それができない場合は泣き寝入りするしかないのでしょうか?
また、こんな業者に私のクレジットカード情報を知られてしまって後々、何かないのかと心配します。どうすればいいのかわかりません。
こんなことは誰にも相談できなかったので、何かいい知恵があれば教えてください。
回答者 ハカセ
この質問には私が答えさせて頂きます。
まず最初に、クレジットカードのショッピング枠を現金化するといった業者については数多くのトラブルが発生していますので、そういうものに手を出したこと自体間違いだったと申し上げておきます。
『これは詐欺行為にはならないんでしょうか?』というのは、あなたのケースでは微妙なところではないでしょうか。
おそらく、その業者は単に「あなたから持ち込まれた商品を買い取っただけ」という主張をするでしょうし、買い取り金額についても「そんなものです」と突っぱねるでしょう。
そのために商品をわざわざ、あなたの住所に送付したというアリバイ作りをしているわけですからね。
形の上では、注文された商品を送付したということで処理されているでしょうから、そのこと自体で詐欺行為に問うのは難しいと思われます。
ただ、『業者が勝手に注文した』ということが証明されれば、その業者の詐欺行為が成立する可能性は高いと考えます。
あなたの場合、『○月○○日に「186,080円」と「163,800円」の2回が請求されていました』ということですが、その購入会社○○○○とやらから最初に届いた請求書の内容では、その金額を2回に別けてクレジットカード会社に請求することは不可能です。
一度に「349,880円」の請求であれば問題はありませんが。
問題はメールで届いたとされる請求書の内訳にあった『商品2×3=315,500円』という部分です。
この315,000円というのは3個分の価格ですから3で割ると1個の単価は105,000円(税込み)ということになります。
このことから、これを2回分の請求に別けるとしても「105,000円」と「201,000円」にしかなりません。
その外の商品をどのように組み合わせようが、「186,080円」と「163,800円」に分割することなどは考えられません。
クレジットカードで買った場合、1つの商品の代金を別けて請求するなどというのは絶対にあり得ませんからね。
その意味でもあなたが商品を選んでいないということが客観的に証明されるものと思われます。
あなたの言われるように、業者が勝手に、あなたから聞いたクレジットカードの情報で注文したことに、ほぼ間違いないと認定されるでしょう。
他人のクレジットカード情報を使って勝手に商品を購入する行為は明らかな詐欺行為になります。
それでは、なぜ業者は、そんなことをしたのでしょうか。
考えられることは一つ。
クレジットカード発行会社では「オーソリ」と呼ばれる当該のクレジットカードが使用可能かどうかの承認確認というのを行います。
クレジットカードの限度額や所有者のカード使用状況によっても違いますが、高額商品の場合、限度額を超えた商品購入の際には利用者にも「オーソリ」の確認作業をするケースがあります。
例えば、クレジットカードで商品を街の店舗で購入しようとした時、そのカードが限度枠超過の場合、利用者に電話口に出て貰い購買の確認意思を取るというものです。
少々のオーバーであれば、それでOKになるというケースが多いようです。
また、1度の注文の限度額を20万円(税込)と設定しているケースもあり、それを超えるとカード所有者へ電話、またはメールで意思確認をすることがあります。
つまり、20万円を超えると、あなたにクレジットカード会社から何らかの確認がいく可能性が高いということです。
裏を返せば、1度の注文が20万円以下の場合、そのままスルーするということにもなります。
あなたからお聞きするだけですので確かなことは言えませんが、『349,880円の請求金額』をそれぞれ「186,080円」と「163,800円」に分割すれば、その連絡があなたには行かないので分からないとその業者が考えたのかも知れません。
その連絡がクレジットカード会社からあれば、あなたは『最初に「349,880円分の商品を250,000円で買い取る」ということを教えてくれていたら、こんな会社は利用していなかったと思います』と言っておられることからすると、その取引をキャンセルされていた可能性もあったのではないでしょうか。
それでは、その業者は困ることになります。おそらく、それを防ぐために、うやむやなまま事を運んだ結果、そういうことになったのだと考えられます。
『クレジットカード会社に知られることなく、損をしないで済む方法はないのでしょうか?』ということでしたら、考えられる手段はあります。
それは、あなたが納得できない、承知していない請求に対して『第三者によるカード不正利用の疑いがある』ということで、その支払いに対してストップをかけるという方法です。
今から10数年前になりますが、私自身、その方法を使って難を逃れたことがあります。
ただ、その時は裁判沙汰にまで発展しましたので、揉め事が嫌な人にはお勧めしません。その採否についてはそちらの自己責任ということで、よくお考えください。
私とすれば、こういった方法もあるという程度に理解して頂けたらと思い、お話しするだけですので。
ただし、これからお話することは、私の経験を踏まえた上での想像の部分がありますので、そのとおりに事が進むという保証はできません。
それを、ご理解の上、参考にして頂けたらと思います。
クレジットカード会社からその分の請求書が届いた時、もしくはそのクレジットカード会社のWEBサイトで「186,080円」と「163,800円」の請求を確認した上で、「それは第三者によるカード不正利用の疑いがある」としてクレジットカード会社に申告すれば、その支払いを止める、あるいは一時的に支払いの保留をすることが可能になります。
実際、あなたは「186,080円」と「163,800円」の請求については、まったく知らなかったわけですからウソではありませんので「不正利用の疑いがある」と主張しても問題はありません。
それがクレジットカード会社に認められれば、そのように対応してくれるはずです。
そうなれば当然のように、その業者から、そのことについての連絡があるでしょう。「どうなっているのか」と。
その時、あなたは『私はそんな注文をした覚えがない』、『業者名の記載がなかったので不正請求と思い手続きを取りました』と答えることです。
その業者は「349,880円分の商品を250,000円で買い取ったことになっている」と言うでしょう。
それに対して、あなたは「事前にそんな話は聞いていませんよ」、あるいは「それでしたら、HPにあった換金率について、新規の受付キャンペーンにつき最大96%のサービス期間!! というのはウソだったのですか」と反論します。
もっとも、『最大96%のサービス』というのは『96%のサービス』を保証するという意味とは違うと、その業者は言うかも知れません。
『最大』という文言がある以上、『換金率71%程度』であっても、その範疇にあるという理屈も成り立つわけですから。
ですので、「それが当社の規定です」と答える可能性が高いと思われます。
実際、何かの商品を買って買い取り業者に持ち込んだ場合、その程度でしか買い取って貰えないというケースもあるでしょう。
ただし、WEBサイトで『最大96%のサービス』と謳っているのに実際は『換金率71%程度』というのでは誇大表示と誹られても仕方ないと思います。
業者には、その点を突いて「このままではとても納得できませんので、『最大96%のサービス』に見合う金額を計算し直して再度、それに該当する差額分振り込んで頂けるか、もしくは今回の契約を解消してください」と交渉することです。
その後については、その業者の出す答、および対応次第で判断されたらよろしいかと思います。
私としては、なるべく契約を解消するようお勧めしますが。
『こんな業者に私のクレジットカード情報を知られてしまって後々、何かないのかと心配します』というのは、実際にその業者が悪質だった場合、クレジットカードの不正使用されたケースが結構多いようです。
私の場合は、即座にそのクレジットカードを無効にしました。悪用されるのが、嫌でしたから。
それ以降、クレジットカードは持たないようにしていたのですが、それではネットで買い物をする際に何かと不便なので、クレジットカード機能のついた銀行のデビットカードを作り、それを使っています。
それですと、銀行に入っている金額内だけでしか買い物ができませんし、悪用されるのをある程度防ぐことができます。
ちなみに、そのことについては『第110回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■脱金融屋へのススメ』(注2.巻末参考ページ参照)でゲンさんが詳しく話していますので、良かったら見ておいて下さい。
また、クレジットカード番号を変更するのも方法です。
これはクレジットカード会社に「クレジットカード番号が流出してしまったみたいなので番号を変更して下さい」という電話すれば応じて貰えるケースが多いようです。
ただし、カードで公共料金などの支払いをしている場合は、その分の変更手続きも必要になりますので、その点は注意して下さい。
もっとも、クレジットカードが悪用されたとしても盗難保険というのがありますので、使っていない利用分に関しては負担しなくても大丈夫ですが、安心という意味ではクレジットカード番号を変更することが、より確実かも知れません。
ただ、そうする場合はクレジットカードの再発行手続きに伴う費用が必要になるということを頭に入れておいて下さい。
あなたが、その業者と揉めるのが嫌であれば、今回は勉強になったと割り切って『泣き寝入り』されるのも方法です。
それで損をした、痛い目に遭ったことで、次からは関わり合いになることもないないでしょうから、長い目でみれば損にはならないと思います。
いずれを選択されるかは、あなたの判断次第です。私には、これ以上、申し上げることはありません。
それでは、何かありましたら、またご相談ください。私に答えられる範囲であれば、お答えしますので。
今回は、ここまでにしとく。
それにしても『事例2』のケースやないが、詐欺紛いの手法で騙されるという人が後を絶たんようや。
ここで簡単に注意しとくが、業者のサイトの電話番号が0120で始まるフリーダイヤルしか表示していないとか、住所の記載がないというのは怪しいと疑ってかかった方がええと思う。
また、『事例2』の相談者が言うておられた『「Yahoo!知恵袋」などへの書き込みにもいい評判しかありませんでした』について良い評判が書かれていても、自作自演の可能性があるという話やさかい、それを鵜呑みにして信用せん方が無難や。
いずれにしても、ネットには危険が多いということを承知された上で、利用するよう心がけることやと言うとく。
これからも読者のためになりそうな相談があれば、ここで話したいので参考にして頂けたらと思う。
参考ページ
注1.クレジットカード現金化する前にチェック
注2.第110回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■脱金融屋へのススメ
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