メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー
第326回 ゲンさんの新聞業界裏話
発行日 2014. 9. 5
■メルマガ10年の足跡 その2 ゲンさんの新聞業界裏話編 後編
過去があるからこそ、今があり未来がある。当たり前のことや。
その当たり前のことが10年の足跡を振り返ることで実感できた。
特にワシらのように年を食って物忘れが激しくなってくると、過去のその時々の状況を思い出すのは一苦労や。
ただ、サイトやメルマガは記録が残っている分だけ有り難い。それを読めば、ああそうやったなと思い出せることも多いさかいな。
それでは、その過去の記録を頼りに残りの数年分の話を始めさせて頂く。
2011年。
1月7日。『第135回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■伊勢神宮初詣に見られるパワースポットの影響とは』(注1.巻末参考ページ参照)で、当時流行っていたパワースポット・ブームについて言及した。
パワースポットとは、霊魂や神などの超自然的存在との見えないつながりを信じる、または感じるスピリチュアリティ(霊性)なものと、風水や気功などにより、人を元気、健康にする力があると信じられている場所のことやとされている。
その案内本が幾種類も発刊され、それらが売れに売れ、日本全国の神社仏閣を訪れる人が急激してブームになっていた。
2月18日。『第141回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■鶏口牛後に学ぶ、生き方とは』(注2.巻末参考ページ参照)というのがある。
当時、大学生の就職率の低さが問題になり、就職氷河期と言われていた。
しかし、それは大学生の就職希望先が大企業、有名企業に集中しているからで、中小企業に目を向ければ求人の方が多いから十分働き口があると言うた。
大企業に比べて中小企業は軽くみられがちやが、大企業にも劣らんほど優秀で世界的にも評価の高い中小企業は無数に存在するさかい、却って名を上げるチャンスになると。
『鶏口牛後』とは、「鶏口(けいこう)となるも牛後(ぎゅうご)となる勿(なか)れ」のことで、小さくてもニワトリの頭や口になる方が巨大な牛の尻尾に甘んじるよりマシやという教えや。
転じて、大きな組織の一兵卒になるより、小さな組織でも、その頭(トップ)になる方が意味がある、やり甲斐があるということで昔から引用されてきた、ことわざや。
その教えを引用して、当時の就職氷河期に一石を投じようと考えたわけや。道は一つだけやないということを知って貰うために。
3月11日。日本人にとって忘れられない大災害、東日本大震災が起きた。
当時の詳しい状況の描写は、3月18日発行の『第145回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■東北地方太平洋沖地震の悲劇の実態と今後の対策について』(注3.巻末参考ページ参照)にある。
その冒頭、
絶句。
テレビに次々と映し出される津波の悲劇的な猛威を目の当たりにして言うべき言葉が見つからんかった。
車が家が船が電車が単なる漂流物として、いとも簡単に流されていく。中身の詰まった鉄のコンテナでさえ津波の前では木の葉同然に見えた。
自然の猛威と言うてしまえばそれまでやけど、その力の前では人間は無力な生き物でしかないという事実を、今更ながらに思い知らされた。
と言うたが、人間、本当に言葉を失うことがあるんやなというのを、ワシはこの時、初めて知った。
この話の以降、『第146回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■情報を伝える人々の使命感と気概、そして新聞の存在意義について』、『第147回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■原発事故による風評被害と震災に関したデマ情報流布の対策について』(注4.巻末参考ページ参照)と続けて震災関連の話題を取り上げた。
当時、連日のように震災の悲惨さが伝えられていて、その話題しかできなかったというのもある。他のことは何も考えられんかったさかいな。
4月22日。『第150回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■日本復興への提言 その1 原子力発電の廃止とその代替案について』(注5.巻末参考ページ参照)というシリーズを始めた。
その1〜その7まである。ワシらにできるのは復興の提案をすることくらいや。ここで話せば、多くの人に届く可能性があると信じて。
たった一人でも誰かが何かを提案すれば、それに触発されて次から次に意見が出ることも多いさかいな。
4月29日。『第151回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■電子書籍化販売決定のお知らせ……出版に至るまでの流れについて』(注6.巻末参考ページ参照)
で、
『ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート1』電子書籍版の発売について知らせた。
当初は、App store(アップル・ストア) での販売やったが、現在は、Kindleストア、honto電子書籍ストアに変わっている。
5月20日。『第154回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞を作る人、売る人、買う人、それぞれの裏事情とは』(注7.巻末参考ページ参照)で話しているうちに、新聞業界は他業種とは違う、特異な業界だということを今更ながらに思い知らされた。
新聞は作る人がいて初めて発行される。売る人と買う人が、その新聞を支えている。
ここまでは、メーカーが作って商店が売り、消費者がそれを買い求めるという点で他の商品と同じや。
問題は売る人と買う人の間で、他の一般的な商品に比べてトラブルが起きやすいという点にある。
一般の商店なら、たいていの販売員は「大切なお客様」として丁寧に接する。
例え、そのとき買ってくれなかったとしても嫌な思いをさせるようなことは少ない。
客を怒らせたり、嫌な思いをさせたりしたら二度と買って貰えず、商売を続けることすら難しくなるというのは常識として、すべての商店が弁(わきま)えとるさかいな。
むろん、新聞販売にも同じことが言えるのやが、そのあたりの考え方が他の営業、商売人とは少し違う。
中略。
時代が変われば、それに合わせた売り方、顧客への接し方に変えなあかんわけやが、なかなかこの業界は、そういう方向にはならんということや。
それには、新聞業界の構造、システムが旧態依然としたままやからやと思う。
もっとも、それを変えようと努力しとる一部の新聞販売店、新聞拡張団もおられるが、全体として、この数十年間、大して変わり映えはしていないのが実情やと思う。
と。
6月3日。『第156回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■臆病者の闘い方とは』(注8.巻末参考ページ参照)の中に、『気弱な人のための悪質な新聞勧誘の対処法』というのがある。
その頃、よく悪質な勧誘員に脅かされて、あるいは怖がって契約を断ることができないという相談が多く寄せられていた。
その回にあったような話をすると、「ゲンさんの教わった方法で、ヤクザのような拡張員を撃退できました。ありがとうございます」と言われることがある。
そう言うてくれるのは嬉しいが、適切な方法を教える者と、その方法を実行する者とでは、問題なく実行する者の方が、えらいとワシは思うとる。
しかも、その方法を知りたいのは、おしなべて気弱な性質の人、または自身で、そう思い込んでいる人たちや。
その人たちが勇気を振り絞って立ち向かうというのは大変なことやと思う。できそうで、なかなかできることやないというのも分かる。
しかし、悪質な勧誘員に対抗するには、そのできそうでできないことにチャレンジするしかない。
つまり、毅然として拒否する姿勢と恐怖に打ち勝つ心が必要になるということや。
口で言うのは簡単やが、気弱な人たちにとってそれが一番難しいことやと思う。それでも敢えて言う。
悪質な勧誘員を撃退するには、それしかないと。その気持ちさえあれば、その方法は無数に存在すると。
ワシらは、その気弱な人たちが勇気を持たれた時に役立つ情報を示しているにすぎんさかいな。
6月24日。『第159回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんのよろず相談あれこれ Part 1』(注9.巻末参考ページ参照)というシリーズを始めた。
これについては、
以前から新聞関連以外の質問が寄せられることは、たまにあったんやが、それがここのところヤケに増えてきたなという印象がある。
それも法律サイトと勘違いしてのことなのか、法律に関するアドバイスを求めてくるケースが多い。
その理由は良う分からんが、誰かがサイトやブログ、ツイッターなどで、ワシらに相談事をすれば何とか解決して貰える、的確なアドバイスが届くとでも吹聴しとるのやろうかと思う。
もし、そうされておられる人がいてたとしても悪意からではないやろうから咎めるつもりはさらさらないが、そういうのが増えすぎるのは正直、困る。
ワシもハカセも過去の仕事柄、民事裁判に関わることが多かったさかい、人よりかは多少、そういった面に詳しいのは確かやが、言うても所詮、法律に関しては素人や。
法律家のような回答やアドバイスができるという自信はない。また、知っている法律の範囲も狭い。
中略。
ワシらの専門は、あくまでも新聞業界やさかい、それ以外の相談について的確な回答のできる自信はないと、ここではっきり言うとく。
そういうこともあり、基本的には新聞業界以外の他業種に関しての相談はお断りするようにしとる。
特に初めての相談者の場合は、よほど情報価値の高い相談、意義のある質問やとワシらが認めん限り、それに応じることはまずないと。
しかし、それが昔から心やすい読者とか、サイトに情報などを送って協力してくれている読者、あるいは書籍(電子書籍を含む)を買ってくれた読者などからの相談や依頼ということになると無下には断りにくい。
その質問内容によっても違うてくるが、そういう方たちには一応、ワシらの方で個人的な回答、アドバイスをするようにはしとる。
そういうのが相当数溜まってきた。溜まってきたが、発表の場がない。
一部については、このメルマガ誌上で投稿者やそれに関わる人たちに迷惑のかからんように編集し直して発表することもあるが、それはワシらが特に面白い、読者にとって有意義と感じたものに限られるから、比率にすると少ない。
ただ、それらの埋もれた相談の中には、読者の方にとって有意義と思えるものも、そこそこあると気がついたので、折りをみて、今回のようにシリーズ化して少しずつではあるが知らせようということになったわけや。
と言うた。
現在はPart1〜Part12まで掲載しとるが、これもその相談がある限り続けて行きたいと考えとる。
10月28日。『第177回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■考えさせられる話……その1 イジメと無関心、どちらが怖い?』(注10.巻末参考ページ参照)
というシリーズも始めた。
世の中には考えさせられる話や出来事というのが数多くある。
物事は善悪や良否で割り切れんことや区別できんことも多い。
その人の置かれた立場や見方により、同じ出来事であっても善悪や良否が逆転することは、いくらでもあるさかいな。
そんな話について考えるのも意味があるのやないかと思い、始めたシリーズや。
11月25日。『第181回 ゲンさんの新聞業界裏話 増刊 ■オークラ出版のムック・シリーズ『利権マスコミの真実』での執筆記事についてのお知らせ』(注11.巻末参考ページ参照)というのがある。
ハカセ(白塚博士)が執筆した記事が掲載されている、オークラ出版のムック・シリーズ『利権マスコミの真実』が11月29日、全国の書店で発売されたというものや。
メルマガ同様、ワシの話をハカセの聞き語りという体裁でP76から6ページに渡って掲載された。
目次は『新聞社と販売店の「暗黙の了解」を現役拡張員が語る/白塚博士』で、見出しのタイトルは『配達されないシンブン「押し紙」の実態』となっている。
ハカセがメルマガ誌上で明かすことのできる執筆記事は少ないが、これもそのうちの一つとのことや。
2012年。
1月20日。『第189回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■「押し紙」行為を暴くことは果たして可能なのか?』(注12.巻末参考ページ参照)という話をした。
ある読者の方から、
……………………………………………………………………………………………
「押し紙」という詐欺犯罪の明確で確実な証拠を掴むことは簡単です。
新聞販売店の配達バイクを尾行し、通行人調査の計数器で実際の配達部数を確認。
それを合計し、バイクの台数で配達の部数と、新聞社からの新聞販売店への請求部数との差を追及すれば自白されます。
というメールが寄せられた。
この方は、どこかで「押し紙」のことを知られ、社会正義の観点から、新聞社や新聞販売店を追及したいという思いで、このような提案をされてこられたのやろうと思う。
ただ、残念ながら、この方の言われる方法では「押し紙」の『明確で確実な証拠』を掴むことは限りなく難しいと言うしかない。
99.9%以上の確率であり得ない、ほとんど不可能に近いことやと。
もっとも、業界の内情を詳しく知っておられない一般の方に、そこまで求めるのは酷やとは思うがな。
この回では、その検証を細微に渡ってしている。
結論から言えば、「押し紙」の実態が明るみになるのは、新聞販売店の経営者の曝露、および従業員の内部告発によるものくらいしか考えられないということや。
外部から、その実態を探るというのは限りなく不可能に近いことやという話をした。
3月30日。『第199回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の良さと必要性を訴えることのできる講演方法について』(注13.巻末参考ページ参照)の中に『講演する際の講演者の心得について』というのがある。
これは結構、評判が良かった。具体的な手順や準備、心構えが分かりやすかったと。
どんな話でも、そうやが役に立ったと言うて貰えるのは本当に嬉しいもんや。話した甲斐がある。
4月27日。『第203回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞とは何か その1 報道の裏側に見え隠れするもの』(注14.巻末参考ページ参照)というシリーズも新に始めた。
そもそも論やが、新聞とは何かという根本的なことには、あまり触れて来なかったように思う。
それには、新聞について説明する必要などないと考えていたからということがある。
勧誘する時でさえ、「新聞とは、こんなにいい商品ですよ」と説明する勧誘員など殆どおらんさかいな。もちろん、ワシもそうや。
新聞勧誘とは商品説明をまったく必要としない希有な営業でもある。
売り込むワシらがそうなんやから、新聞を毎日読む人や新聞を嫌って批判する無読の人たちにとっても、新聞についての根本的なことを何も知らなくて当然やと思う。
ただ、その本質を知っているか、どうかで新聞の見方が大きく違うてくるので、このシリーズではそれに関連することについて話そうと考えて始めたものや。
5月18日。『第206回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞勧誘方法のいろいろ 拡張員編 その1』(注15.巻末参考ページ参照)というので、勧誘営業に携わる読者の方々から今までに寄せて頂いたユニークな勧誘方法を掲載したシリーズを始めた。
これも面白いと、なかなか好評やった。今後も、そういったものが溜まり次第掲載したいと考えている。
7月6日。『第213回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■子供がいじめにあって困っていますが、どうすればいいのでしょうか?』(注16.巻末参考ページ参照)というのがあった。
当時、滋賀県大津市の市立中学2年の男子生徒が飛び降り自殺した事件が大きく取り上げられていた。
こういう問題でいつも思うのは、「いじめ」が起きたにもかかわらず、自らの保身に走るあまり、その事実を公表するどころか、なかったことにして隠そうとする隠蔽体質が学校関係者や教育委員会には根強くあるということや。
保身のためなら人ひとりの命など何の値打ちもないというのが、あからさまに見え隠れして胸糞が悪くなる。
子供の世界は大人の世界の鏡でもある。
大人の世界でそうしたことが改善されん限り、子供に何を言うても説得力がない。
それでは、いつまで経っても子供の世界でのいじめはなくならんやろうという気がするんやけどな。
8月31日。『第221回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞営業専門書『セールスの生現場は新聞屋に学べ』について』(注17.巻末参考ページ参照)では、初めてワシら以外の他の方が書かれた勧誘営業本について紹介した。
ワシは営業のためのヒントがあると感じれば、どんなものにでもまず飛びつく。取捨選択はその後でする。
飛びついた結果、この本は読者の役に立つものやと確信した。それもあってメルマガで取り上げたわけや。
ちなみに、ハカセは、このことがキッカケで今でも作者の「す田・よし」氏とは親交を暖めているとことや。
9月7日。ある業界関係者から送られてきた情報をもとに、『第222回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■AKB48東京ドームコンサートの裏側で暗躍した、ある新聞拡張団の話』(注18.巻末参考ページ参照)という話をした。
AKBがスーパーアイドルグループということもあり、その当時、この回の話は大きな反響があった。
「その話に書かれていることは真実なのか」と。
ワシらは真実だと考えて掲載したわけやが、絶対とまで言い切れる証拠を掴んでいるわけやない。
状況証拠と裏事情を知る者として、そう判断したことや。
せやから、その回を読まれた方が、それぞれで判断して頂くしかないと、問い合わせて来られた方には、そう伝えた。
9月28日。『第225回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■原発に関するアンケート結果と、その主な意見』(注19.巻末参考ページ参照)で、原発問題に関する意見を、このメルマガ誌上で募り、その結果を発表した。
これについては、『ゲンさんのお役立ち情報 その13 原発に関するアンケート結果情報』(注20.巻末参考ページ参照)にも詳しい結果を収録しているので併せて見て頂ければと思う。
結論から言うと、ここに寄せられたご意見の実に99.1%の人たちが原発に反対やった。
その方たちの中には、原子力発電に携わった専門家の方もおられ、また科学的見地からの専門意見も数多く見受けられるので、一般の方が見られても参考になる意見が多いと思う。
11月9日。『第231回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■有料メルマガ『白塚博士の長編小説選集』創刊について』(注21.巻末参考ページ参照)で、ハカセが小説の有料メルマガを発行したという話をした。
あれから2年近くになり、現在は第5作『新聞大逆転の法則』を執筆中や。
この小説の中には、サイトやメルマガには書けないような内容も多く含まれている。
小説という形式にすれば事実関係について、どこからも横槍や異論を挟まれることが少ないやろうという判断で、ハカセはそうしたと言う。
小説にすれば、事実と虚構を曖昧にできるということで。
ただ、小説というのは面白くなくては意味がない。ワシは面白いとは思うが、ワシがいくらそう言うても、ただの身びいきにしかならんかも知れんがな。
面白いか、どうかは実際に読んで貰うしかない。もっとも、どの話も初回分だけは公開(注22.巻末参考ページ参照)しているので、それで判断して頂くこともできる。
あるいは、登録月は無料なので、それを見てという方法もある。
この有料メルマガについては、読者がいる限り、今後も続けていきたいと考えている。
2013年。
2月8日。『第244回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■秘密録音の是非について』(注23.巻末参考ページ参照)というのも反響が大きかった。
その中で、
秘密録音については有効かつ効果的な方法やと考え、サイトの開設当初からQ&Aの回答で日常的に勧めていることでもある。
隠し録りになるのは違法やないのかという声もあったが、違法性がないということも確認していた。
少なくとも相手との会話を黙って録音するのは現時点の法律に抵触することはないと。もっとも、それが盗聴という手段によるものなら違法性が問われるかも知れんがな。
ただ、モラルとしてどうなのかという問題はあるが、直接、その相手に対して対抗する術のない弱者と言われる人たちにとっては、やむ得ない選択やないのかと考える。
今はそれほどでもないが、サイトを開設した当初は、「そんなことを言うた覚えはない」、「どこにオレが言うたという証拠があるんだ」といった調子の悪質な勧誘員に悩まされ困っている人からの相談が多かったこともあり、一つの方法として言い出したことや。
と言うたが、これに対して疑問に思われる業界関係者の方が複数おられた。
その多くは勧誘時でのやり取りを録音されることについての意見で「黙って録音するのは卑怯だ」というものや。
その抗議が来る都度、録音されて困るような言動をする方が悪いと言うてきたが、そういう人には、なかなか理解して貰えんようや。
ここで、もう一度、はっきり言うとくが、弱い立場の者が身を守る手段として秘密録音をすることは間違っているとは思わんさかい、これからもそういった類の相談があれば、その方法の一つとして積極的にするつもりや。
営業は言葉でするものやさかい、自身の発する言葉に注意を払うのは、当たり前のことやと思うがな。
その当たり前のことが理解できていたら、そんなクレームなど言えんと思うのやけどな。
4月19日。『第254回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■自民党憲法改正案の是非 その1 憲法第96条、および第9条の改正について』(注24.巻末参考ページ参照)というのは、自民党安倍内閣が憲法を改正しようとする動きに合わせて始めたシリーズや。
何事にも賛否両論は、つきものやというのは十分承知しているが、それにしても『自民党憲法改正案』は客観的に見て、お世辞にも褒められたものやないと思う。
多くの人から批判が集中しとる。それがなぜなのかは、そのシリーズのメルマガを見て頂ければ分かって貰えるはずやと思う。
もっとも、現在では、さすがにその『自民党憲法改正案』で押し通すのは無理やと悟ったのか、憲法の改正はあきらめて、憲法の新解釈に切り替えようとしとるがな。
ただこれについても批判が集中しとるさかい、同じようにポシャる可能性が高いと考える。
まあ、多数の議員を確保しているということで、批判を数の論理で押し切るということも考えられなくはないさかい、今後も用心深く見守り、話さなあかんと感じた時は話すつもりや。
6月28日。『第264回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■現日本国憲法成立の真実とは』(注25.巻末参考ページ参照)という話をした。
自民党政府が憲法を改正する根拠として、現日本国憲法がアメリカを主体とするGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)のから押しつけられた憲法だという主張があるが、実際はどうやったのかといったことを検証したものや。
結果として、当時のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の影響が皆無とは言わんが、草案自体は日本人の手によって作られたものに間違いはなかった。
しかも、それは政府関係者やなく一般の市民グループの手によってやった。
もっとも、時の日本政府、そして現在の日本政府も、それが気に入らんから是が非にでもGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に押しつけられた憲法ということにしたいのやろうと思うがな。
それでないと自分たちの都合のええ憲法に変えることなどできんと考えて。
9月8日。東京国際フォーラムで、第1回「新聞拡張員ゲンさんの嘆き」オフサイト・セミナーを開催した。
それについては、『第275回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■第1回「新聞拡張員ゲンさんの嘆き」オフサイト・セミナーこぼれ話あれこれ』(注26.巻末参考ページ参照)に詳しく説明している。
その日の早朝に2020年の東京オリンピック招致が決定したというニュースが舞い込んできた。
いろんな意味で、ワシらにとっては忘れられない出来事になった。
9月20日。『第276回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんの拡張クリニック……その1 訪問恐怖症の克服法』(注27.巻末参考ページ参照)で、また新しいシリーズを始めた。
初回は「訪問恐怖症」についてやった。
精神疾患に「訪問恐怖症」という正式な病名はない。「恐怖症」と名の付くものは、すべて精神疾患の一種、「恐怖神経症」に分類される。
「恐怖神経症」とは特定のある一つのものに対して、他人には不可解な理由から、心理学的、および生理学的に異常な反応を起こす症状のことをいう。
それからすると、「訪問恐怖症」も立派な「恐怖神経症」の一つと考えられる。
もっとも、業界では誰もそれが病気やとは思わず、多くの場合「サボリ」の一言で片付けられてきたがな。言い訳にすらならないと一蹴されて。
ただ、その「訪問恐怖症」に罹った当事者は相当に辛いようや。自分の意思ではは何とも、し難い部分があると。
まあ、そこは病気の一種やから仕方ない面もあるが、それで済ませていたのでは、その人たちは救われない。
その思いから話したものやが、どこまで「訪問恐怖症」の人たちが理解してくれたかは未だに不明や。
11月29日。『第286回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読契約ガイドライン決定……今後のQ&Aでの影響について』(注28.巻末参考ページ参照)で話した「新聞購読契約ガイドライン」が決まったというのは業界にとっては大きな出来事やった。
おそらく、ワシの知る限り、新聞購読契約についての初めてとも言える公式のガイドライン、指針やないかと思う。
今までは各新聞社毎で系列の販売店、拡張団に「常識」と「法律」に則った勧誘を心がけるようにと通達することで済ませていた。
そのため多少、曖昧な部分があったが、これができたことで、それでは済まんようになった。
ただ、確かな決まりができた分、ワシらにとってはサイトのQ&Aでの回答が楽にはなったがな。
こういった「新聞購読契約ガイドライン」を作らなあかんことになったのは、新聞業界全体が、今まで悪質な勧誘員、および悪辣な新聞販売店に甘く、この程度は良いだろうと判断して見逃してきたからやと思う。
2014年。
2月7日。『第296回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞配達をすることで社会に貢献していると思いますか?』(注29.巻末参考ページ参照)というのがある。
これは、ある読者から「新聞配達をすることで社会に貢献していると思いますか?」という質問があったことで話したものやが、新聞配達は、それを必要としている人がいる限り、十分社会に貢献しているものと確信している。
新聞配達は学歴や難しい資格など必要なく、誰でもできる仕事と言われるという話を聞くことがあるが、ワシはそうは考えん。
特に「誰でもできる仕事」というのには異議がある。何も知らない人には、そう見えるのかも知れんが、新聞配達はそれほど簡単な仕事やない。
配達員は毎日深夜に起きなければならない。その販売店毎で配達の開始時間は違うが、午前1時〜3時くらいには起きて配達を開始するのが普通や。
暑い日も寒い日も関係なく、雨の日は言うにおよばず台風や地震、洪水などの自然災害が起きてさえ普通に配達が行われる。
人間やから、体調のすぐれない時もある。気持ちの滅入っている時もある。
しかし、そんな言い訳は許されない。いかなる条件下であろうと新聞を配達することが要求される。
しかも、100%間違いなく配達して普通で、たった1件のミスが大きな汚点として責められる。
簡単な仕事やないと言う所以や。
2月21日。『第298回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんとハカセの時事放談……その1 ゴーストライター問題について』(注30.巻末参考ページ参照)というのも新しく始めたシリーズや。
前から、世間で話題になっている時事問題を取り上げてきたが、今後はそれを一つのシリーズとして話していきたいと思う。
3月14日。『第301回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞復活への試み……その1 マラソンドリルとシニアサポートについて』(注31.巻末参考ページ参照)についても同じく新しく始めたシリーズや。
新聞業界は、このままやとジリ貧状態に陥る。新聞の復権、および復活がなれば、この業界に先がない。
その思いで始めたものや。
4月4日。『第304回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の記事は真実でなくても違法性はない?』(注32.巻末参考ページ参照)というのは、そのタイトルの過激さからか、そこそこの反響があった。
「真実でない点が含まれていても記事に違法性なし」というのは、当時の最高裁で下された裁定や。
ワシらは裁判所の決定やから正しいと言うつもりはない。
そもそも新聞に「真実でない点が含まれている記事」などあってはならんさかいな。それで堪忍してくれやなんて、とんでもない話や。
新聞の存在意義は、事実を正確に伝えることで、その事実に誤りがあったと分かった以上、新聞社自らが訂正する勇気を持たなあかん。
それを裁判になって裁判所から勝訴の判決を受けたと喜ぶようでは、新聞の存在意義を根底から否定する愚行やと思うがな。
4月11日。『第306回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の良心……その1 特定秘密保護法廃止を訴える地方議会報道について』(注33.巻末参考ページ参照)というのでは新聞について肯定的な見方をしている。
ワシらは、時として新聞に対して批判的な論調になることもあるが、その多くは新聞社に警鐘を鳴らすために言うてることや。
その反面、新聞について、ええ部分があれば積極的に世間に知らせるつもりにしとる。このシリーズが、まさにそれなわけや。
5月16日。『第310回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の不思議 その1 新聞休刊日について』(注34.巻末参考ページ参照)では、知られざる新聞の不思議について話していくことにしている。
新聞は身近なものでありながら、結構知られていないことも多いさかいな。
これくらいにして終わる。
他にもしたい話は幾つもあったが、例え短評にせよ、あまりの多さにそのすべてを紹介することはできんかった。
それにしても10年という年月は、やはり長い。長かった。
もっとも、過去を振り返らず、時の流れだけを見れば早いけどな。
当然やが、これでメルマガは終わりやない。ただの通過点にすぎない。もちろん、今後も続けていくつもりや。
このメルマガの終わる日が来るとしたら、それはワシらの命が尽きる時や。それがいつかは分からんが、その日までは、まだまだ頑張りたいと思う。
参考ページ
注1.第135回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■伊勢神宮初詣に見られるパワースポットの影響とは
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-135.html
注2.第141回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■鶏口牛後に学ぶ、生き方とは
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-141.html
注3.第145回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■東北地方太平洋沖地震の悲劇の実態と今後の対策について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-145.html
注4.第146回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■情報を伝える人々の使命感と気概、そして新聞の存在意義について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-146.html
第147回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■原発事故による風評被害と震災に関したデマ情報流布の対策について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-147.html
注5.第150回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■日本復興への提言 その1 原子力発電の廃止とその代替案について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-150.html
注6.第151回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■電子書籍化販売決定のお知らせ……出版に至るまでの流れについて
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-151.html
注7.第154回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞を作る人、売る人、買う人、それぞれの裏事情とは
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-154.html
注8.第156回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■臆病者の闘い方とは
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-156.html
注9.第159回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんのよろず相談あれこれ Part 1
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-159.html
注10.第177回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■考えさせられる話……その1 イジメと無関心、どちらが怖い?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-177.html
注11.第181回 ゲンさんの新聞業界裏話 増刊 ■オークラ出版のムック・シリーズ『利権マスコミの真実』での執筆記事についてのお知らせ
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-181-1.html
注12.第189回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■「押し紙」行為を暴くことは果たして可能なのか?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-189.html
注13.第199回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の良さと必要性を訴えることのできる講演方法について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-199.html
注14.第203回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞とは何か その1 報道の裏側に見え隠れするもの
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-203.html
注15.第206回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞勧誘方法のいろいろ 拡張員編 その1
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-206.html
注16.第213回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■子供がいじめにあって困っていますが、どうすればいいのでしょうか?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-213.html
注17.第221回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞営業専門書『セールスの生現場は新聞屋に学べ
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-221.html
注18.第222回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■AKB48東京ドームコンサートの裏側で暗躍した、ある新聞拡張団の話
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-222.html
注19.第225回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■原発に関するアンケート結果と、その主な意見
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-225.html
注20.ゲンさんのお役立ち情報 その13 原発に関するアンケート結果情報
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage16-13.html
注21.第231回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■有料メルマガ『白塚博士の長編小説選集』創刊について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-231.html
注22.第244回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■秘密録音の是非について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-244.html
注23.第244回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■秘密録音の是非について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-244.html
注24.第254回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■自民党憲法改正案の是非 その1 憲法第96条、および第9条の改正について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-254.html
注25.第264回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■現日本国憲法成立の真実とは
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-264.html
注26.第275回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■第1回「新聞拡張員ゲンさんの嘆き」オフサイト・セミナーこぼれ話あれこれ
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-275.html
注27.第276回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんの拡張クリニック……その1 訪問恐怖症の克服法
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-276.html
注28.第286回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞購読契約ガイドライン決定……今後のQ&Aでの影響について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-286.html
注29.第296回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞配達をすることで社会に貢献していると思いますか?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-296.html
注30.第298回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ゲンさんとハカセの時事放談……その1 ゴーストライター問題について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-298.html
注31.第301回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞復活への試み……その1 マラソンドリルとシニアサポートについて
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-301.html
注32.第304回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の記事は真実でなくても違法性はない?
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-304.html
注33.第306回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の良心……その1 特定秘密保護法廃止を訴える地方議会報道について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-306.html
注34.第310回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の不思議 その1 新聞休刊日について
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage19-310.html
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