メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー

第379回 ゲンさんの新聞業界裏話


発行日 2015. 9.11


■続ゲンさんの新聞勧誘営業講座 その4 勧誘時に気をつけたい話し方


新聞の勧誘は話すことから始まる。当たり前のことや。その当たり前のことが、よく理解できていない者が多い。

人が人に対して話す目的とは何か。

自分の気持ちを伝える、意志の疎通を図る、お互いの理解を深めるためと答えるのが一般的やと思う。

それらは間違いではない。正しい。しかし、それだけでは本質が理解できているとは言えない。

人類は言葉を得て話す能力に長けていたからこそ、高度な文明を持つ知的生命体になれたと言っても過言やない。

人類の進化の元を辿れば単細胞微生物に遡る。単細胞微生物が集まって大型軟体生物になった。その中から脊椎動物が生まれ魚類が誕生した。

魚類の中から手と足を持った種が生まれ陸に上がった。やがて、陸に上がった魚類は両生類、は虫類、ほ乳類へと枝分かれする。

時代は進み、ほ乳類から猿が生まれ、木上で暮らすようになる。その一部が大地に降り二足歩行する類人猿が生まれた。類人猿は二足歩行することにより、脳が巨大化していった。

類人猿の多くは草食だったが、その中から肉食の猿人が現れたことで、巨大化した脳がさらに大きくなり、原人へと進化していった。

原人は獲物を得るために道具や武器を作って使うようになった。そして、現在の人類と外見が、ほぼ同じような原人が20数種ほど類誕生した。

有名なところでは、ジャワ原人、北京原人、ネアンデル・タール人などがそうや。

最終的には、現在の人類、ホモ・サピエンスだけを残して他の原人たちは、すべて絶滅してしまうことになる。

能力的には、さほど大差なかったにもかかわらず。

特にネアンデル・タール人などは、知能、体力面、環境への適応力では、むしろホモ・サピエンスを上回っていたのではないかと言われているほどや。

しかし、現実にはホモ・サピエンスだけが生き残り、ネアンデル・タール人は絶滅している。

その差は何だったのか。

すばり、それは話す能力にあったと言われている。

ネアンデル・タール人や他の原人たちも声を使って会話していた。話すこと自体はできた。

ただ、ホモ・サピエンスほど複雑な会話は交わせなかっただろうと見られている。

その理由は、気管の長さにあった。ネアンデル・タール人や他の原人たちは、ホモ・サピエンス(人類)に比べて気管の長さが倍近くも短い。喉仏も上の方についていた。

気管が短いと空気の振動が小さくなる。その分、発することのできる言語が少なくなる。

発する言語に限りがあれば、簡単な言葉しか話せなくなる。複雑な会話ができにくくなるわけや。

現存の類人猿、ゴリラやチンパンジーと似たような気管の長さだったと言えば分かりやすいかも知れない。

彼らも声を発して仲間同士でコミュニケーションを取ることができるが、複雑な会話は交わせないさかいな。

余談やが、昔の映画で「猿の惑星」というのがあり、ゴリラやチンパンジーが進化して言葉を話すという設定の物語りがあったが、生物学上、それは不可能に近い。

複雑な言葉を話すには気管の長さが必要になるさかい、現在のゴリラやチンパンジーがそうなるかも知れない遠い未来には、やはり外見は今の人類に近い姿になっているはずや。

いずれにしても、複雑な言葉を話せることが進化を左右する大きな要因に間違いはないと結論づけられている。

なぜ話すことが、それほど重要なのか。

会話することにより、個々の知識や技術、経験が共有できるようになったことが大きい。

例えば、その日の狩りが上手くいけば、その方法について、また失敗すれば、その反省と教訓を活かして、次はどうすれば良いかを論じ合うことで、考える能力と技術、道具が進化するからや。

これは複雑な言語、言葉がなかったら難しい。

大人の会話を聞いて育った子供は、それらの知識を自然に理解し、大人になって、さらにその知識や技術を進歩させることができる。

会話を重ねることで言葉のボキャブラリーが増え、やがて絵を描き、文字を生み出すまでになった。文字は書き残され、何代もの子孫に知識と技術が受け継がれていった。

文字を残せない者も口伝えという形で子孫に知識と技術を伝えていった。

人類は、そうして文明を発展させてきた。話すことができ、多様な言語があったからこそ、人類の今日があるのやという。

ちょっと、前置きが長くなったが、ワシら新聞勧誘員は人類の最大の強みである言葉を駆使して仕事しているという事実を知って貰いたいために、こんな回りくどい説明をしたわけや。

昔、ワシが建築会社の営業マンをしていた頃、建築現場の職人たちから、「営業の人間は口先だけで稼いでいる」と言って白い目で見られることがあった。

口先だけで、何も作れない、何も生み出せないのに偉そうにしていると。

商売人、営業マン全体も社会から、そういう風に見られていると感じる人も多いのやないかと思う。

しかし、それは大きな間違いやということや。

武器や道具を作ることができたネアンデル・タール人や他の原人たちは、それだけでは種の存続すらできずに滅んでいる。

唯一、話すことに長けていたホモ・サピエンス(人類)だけが生き残り、今日の繁栄を手にしている。

極端なことを言えば、まさに「口先だけで文明を作りあげてきた」ことになるわけや。

それだけ、人類にとって話すことは大きな武器やと言える。その武器を最大限駆使して仕事をしているのが、ワシら新聞勧誘員ということになる。

それだけでも誇りに思ってええと考えるがな。

ただ、新聞勧誘の現場では、その話し方、言葉の使い方を間違えると、武器が凶器にもなるさかい、今日は、そのことについて話したいと思う。

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新聞勧誘時に気をつけたい話し方


1.挨拶言葉は必ず最初に言う。

第一声は必ず挨拶から入らなあかん。新聞勧誘は、午後から動くことが多いさかい、「こんにちは」、「今晩は」が基本になる。

挨拶をするのは、当たり前のことで小学生でも知っている一般常識やとワシは思うていたが、これを省いている勧誘員が多いと知り、愕然としたことがある。

挨拶をせんでも特に問題はないと考えとるのなら大間違いやと言うとく。最初の挨拶もロクに言えん人間に、まともな営業などできるわけがない。

常識以前に挨拶をすることで得られるメリットが多いという事実を知らなあかん。

まず、大きな声で挨拶すれば、言っている者自身の気分が高揚する。気持ちが良くなる。少なくとも挨拶を交わした者の意気が下がることなどないはずや。

新聞勧誘員にとって、気分が高揚するか、どうかというのは重要な意味を持つ。それにより、その日の仕事の出来、不出来が左右されると言うても過言やないさかいな。

無理にでも大きな声で挨拶をするように心がければ、表情は自然と明るくなり、口調もしっかりしたものになってくる。

嫌なことがあって落ち込んでいても、大きな声で挨拶をしているうちに気分が晴れてくることも多い。

挨拶を続けていけば、気分も良くなり性格も明るくなると精神科の医師も言っている。医学的に証明されていると。挨拶にはネガティブな気持ちを吹き飛ばす力があると。

実際、落ち込んだ雰囲気の顔をして大きな声で挨拶をしている人間はおらんしな。

そして、何より一番の利点は笑顔になれるということや。新聞勧誘において笑顔になるというのは最も重要なことやと繰り返し言うとるが、その笑顔を挨拶一つで得られるというのやから、こんな便利なことはない。

人は挨拶を交わす際、無意識のうちに笑顔を作る習性がある。挨拶をしている人の顔の殆どが笑顔になっているはずや。不機嫌な顔で挨拶する者は、あまりおらんしな。

禅の世界に「心身一如」というのがある。これは「心と身体は一つ」という意味で、心と身体は密接につながっているという教えでもある。

人間誰でも気が滅入って落ち込むことがある。そんな時は、まずは表面、上っ面だけでもええから元気そうに振る舞うことや。

その方法は、それほど難しくない。挨拶言葉を言うだけでええ。

無理にでも人に対して挨拶をするように心がけていれば不思議と元気になっていくもんなんや。

挨拶をすることで笑顔が増え、気持ちも上向いてくるわけや。

また、挨拶をすることで相手からの印象が良くなり、人間関係も良くなるとワシは信じている。

挨拶をされた人が、その相手に対して悪く思うことは、まずない。なぜなら、挨拶を交わしてくるということは、相手がその人を認めている証でもあるさかいな。

人は他人から認められると嬉しいもんや。その気持ちが好意に変わる場合も多い。

例え、新聞を売り込む目的であったと知っていても挨拶されたことで気分を害する人が少ないのは、そうした心理的な要因があるからや。

逆に言えば、挨拶もなしに、いきなり勧誘を始めれば、「無礼な人間」というレッテルを貼って話を聞く気にすらならんということになる。

挨拶をきっかけに会話が始まる。これは人間の社会では普通にあることや。新聞勧誘は、その延長と考えればええ。

そして、挨拶をするのは難しいことやない。その気さえあれば、今すぐから誰にでも始められる。

それに挨拶は癖さえつけてしまえば、それと意識せんでも自然にできるという利点もあるしな。


2.客は名前で呼ぶ。

新聞勧誘では、挨拶の後は、必ず相手の名前を呼ぶことを心がけなあかん。

「こんにちは。○○さん」といった具合やな。

これも挨拶と似たようなところがあって、人は名前で呼ばれると呼んだ相手に親しみを感じ、認められたような気分になる。

勧誘員にとっても相手の客の名前を連呼することで、初めての人であっても昔からの知り合いのように感じてしまう場合が多い。

つまり、それだけでお互いの距離が一気に縮まるわけや。それを利用せん手はないわな。

そのためには客の名前を知らなあかんが、それはそれほど難しくはない。

まず表札を見る。表札に名前がなければ、新聞販売店にある住宅詳細地図を見れば、それに書いてある。

それもなければ、団地などの場合、入り口に名前を掲示した看板があるさかい、それで確認することができる。まあ、一般の一戸建て住宅で表札がない家は、まずないがな。

マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、たまに表札を張り出してないケースもあるが、その場合でも一階の郵便入れに書いていることが多い。

それにもない場合は、直接、そこの住人に訊くしかないが、そういう人は誰かの訪問、特に勧誘員の訪問を嫌がって表札を出していないケースが多いからターゲットにするには難しいかも知れんがな。

表札に名前が出ていた場合、その名前が一般的なものやったら、それほど問題ないが、珍しい名前、読みにくい名前の場合は、よく確かめてから声をかけることや。

名前を呼ぶのはええが、間違った名前で呼ぶと気を悪くする人もいて、却って逆効果になる場合もあるさかい気をつけなあかんで。

例えば、これはワシが実際に経験したことやが、「御手洗」、「下水流」という表札を掲げていた家があった。

ワシは、建築会社の営業をしていた頃から、人名辞典を常に携帯していたし、勉強もしていたから、「御手洗」は「みたらい」、「下水流」が「しもずる」と知っていたが、知らない人は呼びにくい名前やと思う。

知らずに「おてあらい」、「げすいりゅう」などとストレートに呼んでしもうたら終いや。失礼、ここに極まるということになる。

それを避けるには、ワシのように人名辞典を持ち歩くか、今の時代なら携帯電話でネットの人名辞書サイトにアクセスして調べればええ。

ただ、名前には「東」のように、「ひがし」と読むのか「あずま」と呼べば良いのか分からないケースがある。

こればかりは人名辞典やネットの辞書で調べても、どうにもならん。両方の呼び方が表示されとるだけやさかいな。

こういう場合は、その家は後回しにして隣近所で、それとなく訊くというのも手や。あるいは、その近くの商店で尋ねるという方法もある。

最初に名前を呼ぶ場合は、間違いは致命的やというくらいに考えて十分調べてから呼びかけることや。

中には、間違われることに慣れた人もいて寛大な態度で接してくれることもあるが、それを期待するべきやない。


3.ご用聞き的な物言いは避ける。

「○○新聞を取って貰えませんか」、「○○新聞を購読するつもりはありませんか」といった具合に、いきなりインターホンに向かって訊く者がいとるが、それは止めておいた方がええ。

客の答えを待つような声かけをすれば、返ってくる言葉は「ノー」以外にはないからや。

「○○新聞を取って貰えませんか」と言われれば、「嫌です」。「○○新聞を購読するつもりはありませんか」なら「ありません」という返事がしやすいさかいな。

「どこの新聞を読んでおられるのでしょうか」というのも、まずい。「言いたくありません」とニベもない返答をされるのがオチや。

そう言われると次の言葉に窮するやろうと思う。

新聞勧誘の場合、大半の人は、それと知ると、どうして断ろうかと考えるケースが多い。

そんな時、断りやすい声かけ、質問をすれば、まさに渡りに船ということになるわな。

また、勧誘員の方も、そんな聞き方をした手前、「そこを何とか」というのも言いにくいし、言ったところで取り合っては貰えない。

新聞勧誘員に、ご用聞き営業は向かない。そう心しとく必要がある。

それなら、どう言えば良いのか。

「○○新聞を取って貰えませんか」と言うのなら、「○○新聞を取ってください」。「○○新聞を購読するつもりはありませんか」なら、「○○新聞を購読してください」と、ストレートに言う方が、まだマシや。

これなら、即座に「嫌です」という返事を返しにくい。たいていは、「どうして?」という質問系の言葉が返ってくる。

これに対しては、「○○新聞を取ると得をしますよ」と言って次のトークが繰り出せる。

勧誘トークは常に次の言葉を出しやすい状況に持っていかなあかん。そうすれば相手に考える余裕を与えず客を自分のペースに嵌めることができる。

勧誘員のご用聞き調のトークは、すぐに終わってしまうので頂けんが、客からの質問は、いくらでも話を膨らませていけるさかい歓迎できるというところやな。


4.クッション言葉は省かない。

クッション言葉というのは、相手に何かを頼んだり願い事をしたりする場合、補助的に使う言葉のことや。

ビジネス上、特に営業をする上において知っておいて損のない言葉やと思う。

上手く使いこなせることができれば、相手に好印象を与えることができ、役に立つはずや。

クッション言葉には「恐れ入りますが」、「失礼ですが」、「早速ですが」、「もし、よろしければ 」、「お忙しいとは思いますが」、「ご面倒をおかけいたしますが」といった具合に、いろいろある。

具体的な例で言えば、「こんにちは、○○さん、大変お忙しいところ、まことに申し訳ありませんが」と用件の前にクッション言葉を添えると、相手に対して謙(へりくだ)った気持ちを伝えることができ、与える印象が格段に上がるさかい、言われた方も無下に断ることができにくくなる。

ちょっとしたことやが、そのちょっとしたことが勧誘営業では大きな差となって表れてくるのやと知っておくことや。


5.相手のしていることを否定するような物言いや反論はしない。

よく「あなたの購読している○○新聞はロクでもないから止めておいた方が良い」とか「そんな新聞を読んでいると変に思われますよ」という勧誘トークをする者がいとるようやが、それはあかん。

特に新聞勧誘員から、そう言われるとたいていの客は反発したくなるさかいな。

去年、A新聞が誤報騒ぎで一時、他紙の勧誘員から、そういった中傷を受けていたということやが、それで、その勧誘員が勧めた新聞の契約をしたケースは少なかったと聞く。

勧誘員の中には、相手の弱みを見つけて、そこを攻撃するのも戦法の一つと考えとる者がいとるようやが、実際には、あまり効果のないやり方やと言うしかない。

自分のしていることを頭から否定されるのを嫌がる人は多い。そして、自分を否定する人間に好感を持つことは、まずない。

それどころか胡散臭い人間やと思われるのがオチや。

その客が、今までその新聞を購読しているのは、それなりの理由がある。

自分の勧める新聞が素晴らしいと説くのは構わん。しかし、そのために、その客が現在購読している新聞を貶(けな)すようなことを言うと、その客は自分を否定されたように感じてしまう。

ケチをつけられたと思うわけやな。そう思われてしまうと、そこで終わってしまう。間違いなく聞く耳を持たん状態になるさかいな。

客の言うことに反論するのも、あかん。例え、どれほど自身が正しいと考えとってもや。

反論すれば口論に発展し、ヘタをすると喧嘩になる場合もある。そんな相手が契約することなど、まずないわな。

新聞勧誘員は、客から契約を取って、初めて勝利したと言える。契約をして貰えなければ何を言うても負けや。

当たり前やが、新聞勧誘員は契約をして貰うために叩いて(訪問)いるわけで、議論に勝つために仕事をしているわけやないさかいな。

中には「あんた、よくそんなクソみたいな新聞の勧誘をしているな」と言う客がいとるが、そう言われるとカチンとくるやろうと思う。腹が立つのも分かる。

しかし、それでも反論はせん方がええ。口論するだけ時間の無駄や。得るものは何もないし、そんな事を言う相手を議論で翻意させるのは、まず無理やさかいな。

それに何より、そうすることで気が滅入ってしまう。勧誘の仕事は、なるべく気持ちを楽にしとかなあかん。

ただ、そういう人と話さなあかんようになった場合は、不本意ではあっても、相手の言う事には逆らわんことや。逆に受け流すことができればベストやと思う。

「あんた、よくそんなクソみたいな新聞の勧誘をしているな」と言われても、「そうなんですよ。自分でも何で、こんな仕事をしているのか分からないんです」と言うわけや。

すると、反論するとばかり思っていた相手は意表を衝かれる。そこをすかさず、「何か他に良い仕事はありませんかね」と言えば話に乗って来ないとも限らんしな。

新聞勧誘に極意というようなものがあるとすれば、相手をこちらの話に乗せて、気分を良くしてから落とすことやと、ワシは考えとる。

極端なことを言えば、新聞勧誘中は自分を殺すことや。どんな意見も封印するくらいが、ちょうどええと思う。


6.感謝の言葉を言う。

新聞勧誘は、相手の都合を無視して一方的に押し掛ける仕事や。歓迎されることは、まずない。

その気持ちがあれば、話を聞いて貰えるだけでも感謝せなあかん。感謝は、そのままストレートに言葉にして伝える。

「お忙しいところ、お時間を取って頂き、まことにありがとうございます」と言えば、渋々ながらでも話くらい聞いてみるかとなる可能性が高い。

会話の最中、ちょっとしたことでも感謝の言葉を言えるようであれば迷わず言う。

例えば「こんな雨の日に大変ね」と言われれば、「お気を遣って頂き、ありがとうございます」と返すといった具合やな。

感謝されて気分を害する人はいない。感謝した相手に好感を持つのが普通や。

せやから、例え相手が本気でそう思っているわけではないと感じたとしても感謝の言葉を述べとく方がええ。


7.専門用語は、なるべく使わない。

業界の人間にとっては当たり前の言葉でも、そうでない人にとっては嫌な思いになるケースがある。

特に業界用語に、それが多い。

新聞業界において「叩く」というのは単に訪問するという程度の意味でしかないから業界人は普通に使うが、客がそれを聞くと、たいていの場合、暴力的だと感じるという。

長期契約を意味する「縛る」も同じで、無差別に訪問する「鉄砲を撃つ」というのも似たようなところがある。

中には、契約を「あげる」と言うだけで、「俺たちは天ぷらか」と反発する人もいとるという。

新聞勧誘営業に限らず、その業界にどっぷり浸かっている者は、つい業界用語を使いたくなるもんやが、それは仲間内だけに止めて、外部には漏らさん方がええ。


今回は、これくらいにしとく。

新聞勧誘営業について語る場合、多くの事柄が、それぞれ密接に関連しとるさかい、他にも『新聞勧誘時に気をつけたい話し方』というのが出てくると思うので、その時々で、それに合った話をするつもりや。

いつ終わるが分からんが、気長に付き合って頂けたらと思う。


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