メールマガジン・ゲンさんの新聞業界裏話・バックナンバー

第88回 ゲンさんの新聞業界裏話


発行日 2010.2.12


■2010年からの新聞営業講座……その3 相手(客)に喜ばれる営業とは


今回は、メルマガやサイトに意見を送って頂く勧誘員さんたちが、分かっていてもそうするのは苦手や難しいと言われることの多い、相手(客)の立場を考えた喜ばれるための営業、勧誘方法について話そうと思う。

勘違いせんといてほしいが、いくら相手(客)の立場を考えると言うても、迷惑を絶対にかけるなという事とは少し違う。

そもそも、ワシらの訪問営業そのものが相手(客)にとっては迷惑やと感じられることが多いわけやから、それを気にしていたら勧誘する事自体ができんようになるさかいな。

ワシらの新聞勧誘は、相手(客)の都合をあまり考えず、突然訪問して一方的に時間を割(さ)かせることで成り立つ仕事なわけや。

勧誘員の多くは、夕方5時以降8時までをゴールデンタイムと称して、その時間に集中して勧誘することが多い。

専業主婦なら、その時間までに買い物やら用事を済ませて帰宅しているし、共稼ぎの場合でも、その時間以降帰宅している確率が高い。

独身者の多くも同様に帰宅している。

つまり、その時間帯が1日の内で最も在宅率が高いというわけや。

しかも、夕方になると、どこの家でも明かりを灯すさかい、その在宅の有無がすぐ分かる。

当たり前やが、訪問勧誘は相手がいてな話にならんから、どうしてもその在宅率の高い時間帯が狙い目になるということや。

しかし、主婦を始め、たいていはこの時間帯に食事の準備、または食事中、あるいは風呂に入っているという場合が多い。

テレビ各局もその時間帯に視聴率の高い番組を放送するから、それを楽しみに見ている人も多い。

たいていの人は、それらのことを日課にしている。

それが、突然の訪問で中断される。

しかも、多くの場合、それを望まれるということの方が圧倒的に少ない。

ひと言で言えば、迷惑、お邪魔虫ということなる。

それに腹を据えかねた、ある読者がワシらのサイトに文句を言うてきたことがある。

Q&Aの「NO.29  拡張員の営業に迷惑してます」(注1.巻末参考ページ参照)というのがそれや。


夕飯の支度時や、一人で留守番している時など断っても何度もやってきて勧誘するのはやめてほしいです。

そちらも仕事かもしれませんが、こちらも生活を脅かされるのは迷惑です。


と。

そのやり場のない怒りをワシらにぶつけて来られたのやと思う。

ワシらのサイトが、その勧誘員の組織か、それを支援するグループか何かと勘違いしたのか、いずれにしても業界に大きな影響力を有していると誤解したのやろうがな。

文句を言えば何とかなると。あるいは、単なる、そのはけ口として。

ワシは、まあ一介の拡張員やから、そういう文句は過去にも数多く直接聞いて慣れとるが、ハカセは一般人や。その当初は戸惑ったと思う。

その一介の拡張員や一般人に文句を言うたところで、どうにかなるもんでもないのやが、それらしきサイトを見つければ、そう文句を言いたい気持ちは分からんでもない。

そこで、その回答の最後に、


拡張員が何度も訪れるというのは、それだけですでに何らかの理由が存在するはずや。

拡張員は無駄な所にはまず行かんからな。

それが何かは、この人の情報がないから良う分からん。

世の中、苦情を言うだけではあかん。対立姿勢を鮮明に出しても効果は薄い。喧嘩は賢い大人のすることやない。

それで、得することは何もないさかいな。

新聞の拡張、勧誘に関しての相談は、嫌かも知れんがワシらプロが一番ええ答えを持っとると思う。

泥棒に入られたなかったら、泥棒に聞けと言うことやな。


と、その事情を知らせてほしいという意味でそう喚起(かんき)を促したわけやが、結局は音沙汰のないままやった。

この例でも分かるように、こういった気持ちの人は少なくないはずや。

勧誘をする場合、少なくともそれを分かってなあかんと思う。

ワシらの仕事は、それ自体、相手(客)にとって迷惑な事なんやと。

その自覚は最低限度、必要になる。

それにも関わらず、勧誘員の中には「話くらい聞けよ」というあからさまな態度を示す者がおるから始末に悪い。

当たり前やが、それではよけい嫌われる。

「お忙しいところ、まことに申し訳ありませんが」と言うかどうかは、その時々の判断でもええが、少なくともその気持ちくらいは持ってなあかんわな。

最近は新聞の勧誘員もかなり様変わりしてきたと、業界関係者だけやなく一般読者からも、そういった感想が良く寄せられることがある。

せやから、一頃のように「新聞を取らしてやる」というタイプの人間は減ってきた。

しかし、それでもまだ、自分本位の勧誘に走る者が後を絶たんという現状に変わりはないと思う。

ドアを開けてくれないと嘆き、話も聞いて貰えないと愚痴をこぼす。サービスするのやから何が不満なんやと怒る者さえおる。

これらはすべて、自分の立場、事情しか考えんから、そうなる。

それなら、相手(客)の気持ちなんか、まったく考えとらんのかと言うとそうでもない。

相手(客)の気持ちや立場を考えるのも大切やと言う勧誘員も多い。

しかし、具体的にどうすればええのかが良う分からんという。

「ドアを開けてくれない」、「話も聞いて貰えない」では、そんなことを考えてもどうしようもないやないかと。

「サービスする」のは、客のためやないのかと。それのどこが気に入らんのやと。

本当の意味で、相手(客)の気持ちや立場を考え、尚かつ喜ばれる営業というのは、そういう事とは少し違う。

それが分かっていない。

それを今から話す。


相手(客)に喜ばれる営業をするための考え方


1.相手(客)を知る。

すべての客に対して、同じトーク、手法を闇雲に使い続けても効果は望みにくいのやが、なぜかそういう勧誘員が多い。

相手(客)は、その時々で変わっとるのやから、それに合わせた勧誘が必要になるという単純なことが分からんのやな。

その家の旦那が相手の場合、主婦が相手の場合、独身者の男女、年配者、若者、学生といったケースもあるし、どこかの新聞の長期購読者か交代読者かといったこともある。

もちろん、新聞購読の肯定派か、否定派の無読者かというのもある。

単に叩く(訪問する)というても、いろいろな人が出てくるわけや。

それを一緒くたにしてもあかんのやが、それが分からずとにかくサービス一本槍の営業に走る者が多い。

もちろん、そのサービスを前面に出しての営業が何も悪いというわけでもない。

そのサービスに釣られて契約する者も実際にいとるさかいな。そういう人にはそれでええわけや。

ただ、それは営業法の一つやと認識しとく必要がある。

当然やが、それの通用せん相手には別の方法で勧誘するしかない。

そのためには、相手を知るということが必要になる。

「彼を知り己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」という、古(いにしえ)の兵法家、孫子の有名な言葉がある。

特に孫子は、この「彼を知り」という部分が重要やと説いている。それなくして勝算は望めんとも。

まずは、その意識改革をすることや。それが相手の立場や気持ちを理解する基本と知ってほしい。

そのための有効な手段が「雑談」やと考える。

その「雑談」の方法については『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張トーク編 その4 雑談トークについての考え方』や『第188回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの話し方教室 その3 雑談の切り出し方について』(注2.巻末参考ページ参照)などがその参考になるのやないかと思う。


2.相手(客)を名前で呼ぶ。

叩く(訪問)際には、すかさずその家の表札を見て名前を覚える。

そして、インターフォンにその相手(客)が出た瞬間から、必ずその名前で呼びかけるようにする。

「○○さん、お忙しいところまことに申し訳ありません、以前お世話になりました○○新聞のゲンと申します」と。

人は、名前を呼ばれると親近感を増すし、悪い気のする人は少ない。また玄関口でそう呼びかけられると、その親近から無意識のうちにドアを開けてしまうという心理も働く。

アパート、マンションなどの集合住宅で表札のない場合はどうするか?

たいていは、その地域の住宅詳細地図にその住居人が記されているケースが多いから、その名前を言い、その販売店の過去読者の場合は、そのデータに残っている名前で呼びかける。

アパート、マンションなどの集合住宅で出入りの激しい所やと、その住居人が変わっているケースも多いさかい、「違いますよ」と言われることもある。

その場合は、「えっ、そうなんですか。それは残念ですね。以前お住まいになっていた○○さんに耳寄りな情報をお持ちしたのですが」と言い、「もし、よろしかったら、そちらは」と、何気なくという感じで名前を聞き出すように持っていく。

「○○です」という返事が返ってくれば、少なからず興味があると見てええから、「それでは、これも何かの縁ですので、○○さんにその情報をお教えします」と話を持っていけばええ。

ついでに、「当店では、お客様にはお得な情報が入った場合、常にこうしてお知らせしていますので」と言うとく。

これは実際にも、そう心がけといて損はない。


3.断り文句を真摯(しんし)な態度で聞く

まず、訪問営業の場合、たいていの客は断るものやと認識しとく必要がある。

よほどでないと、「ちょうどええところに来てくれた。お宅の新聞がほしかったんや」てな客と遭遇する可能性は皆無やないにしても、ほとんどないさかいな。

そんな滅多にない僥倖(ぎょうこう)をアテにして廻るべきやない。

客が断るには、それぞれそれなりの理由がある。

長期講読をしている。契約して日が浅い。講読している販売店のサービスがええ。勧誘している新聞販売店と過去にトラブルがあった。新聞自体講読する意志がないなど、人により様々や。

それに対して、一つ一つ反論するのは愚の骨頂ということになる。

それよりも、その購読者の立場に立って同調しながら聞く方が効果があるし、後々のためにもなる。

例えば長期購読者の場合。

「うちは何十年もA新聞だけやから、今更、他の新聞に替えるつもりはない」

「普通はそうですよね」と返す。

一般的に、客のその言葉に対して「そう言わず、そこを何とかお願いしますよ」と言うのが多いようやが、それでは、却ってその客を意固地させてしまいやすい。

「ナンボ言われても無駄や。帰ってくれ」と言われるのがオチや。

それよりも、相手の言い分に対して「ごもっともです」と、まずは同調することで、敵対心を薄れさせるように持っていく方が、話自体を引っ張れる可能性が高い。

「長く続けられているのは、何か理由があると思うのですが。よろしければ後学のためにも教えて頂けませんか」と、さらに続けることができる。

相手により、その新聞販売店の人間と長い付き合いだとか、読み慣れた新聞の方がいいから、といった理由を言うてくる。

あるいは、その新聞に連載されている小説を読み続けたいからというのもある。

いずれも翻意させるのは難しそうに思えるが、話の持って行き方次第でチャンスは必ず訪れる。

その新聞販売店の人間と長い付き合いがあっても、必ずしも友好な関係とは限らん場合がある。

その販売店と揉め事をしている可能性もあるし、景品やサービスに不満を持っているケースも珍しくない。

Q&Aの『NO.36 長年同じ新聞を購読していても景品は一度も貰ったことがない』(注3.巻末参考ページ参照)なんかがそのええ例で、それを不満に思っていてもなかなかそう言えんという人は多い。

雑談を交えて相手の気持ちを解きほぐしながら、それをじっくりと聞いていけばポロリとその愚痴をこぼすことがある。

そのチャンスを逃さず勧誘すれば、当たり前やが成約率は上がる。

読み慣れた新聞の方がいいからというのは、単に食わず嫌いという側面もあるから、それほど強い拒否反応やない場合が多い。

こういう相手には、その長期講読している新聞と勧める新聞との利点を比べながら根気よく説得する。

このとき気をつけなあかんのは、その客が長期講読している新聞の欠点ばかりを論(あげつら)わんことや。

人は自分のしていることを否定されると反発したくなるという心理が働く。

営業では、それは絶対に避けなあかん。

「そちらの新聞もいいですが、当方の新聞にも、このように読みやすくなってますよ」と言う方が話を素直に聞いて貰えるし、人間性についても好感を持って貰えやすい。

その説明で傾き始めたと感じたら、「それでは、当店では1週間のお試し、試読サービスというのをしてますので、是非、読んで見て貰えませんか」と言う。

「まあ、試すくらいなら」と応じて貰えたときに、その新聞を講読して貰える際に付属するサービスについて、それとなく話す。

「当方の新聞を購読して頂くと、皆さんにこういったサービスをしていますので」と。

このときの注意点は、そのサービスだけを前面に出して勧誘せんことや。

「そちらの販売店さんは長期購読者の方にはサービスが悪いですから」ということを言いすぎると、「そんなサービスの善し悪しで新聞を替えるつもりはない」と言われて逆効果になる場合もあるさかいな。

また、そんな説明をわざわざせんでも、そのサービスに差がついていれば、それとすぐ分かるし、さりげなく言うことで、却ってその事が際立つ。


4.嘘はつかない

嘘をつかないというのは、当たり前と言えば当たり前すぎることやが、契約ほしさについ言うてしまう嘘というのがある。

「嫌ならいつでも止めて貰って結構です」といった類のことや。

平の勧誘員の持ちかける契約で「嫌ならいつでも止めて貰って結構です」というのは基本的には存在しない。

それがあるとすれば、その販売店の経営者、もしくは店長といった責任者がそう言うた場合くらいのものや。

それ以外では「嫌ならいつでも止めて貰って結構です」という言葉を真に受けて、「もう止めます」と客が言うても、そう簡単に「分かりました」となることは、まずない。

必ず一悶着(ひともんちゃく)がある。

そのときになって初めて騙されたとその客は感じる。

当然やが、人は騙されて、その人間に好意を抱くことなんかは絶対にない。

それどころか、そのことを長い期間忘れず根に持つことの方が圧倒的に多いもんや。

人から好意を寄せて貰う、信用して貰うためには、「嘘をつかない」というのが最低条件になる。

旧メルマガに『第96回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■季布の一諾』(注4.巻末参考ページ参照)という話がある。

約束を守る。ただそれだけの当たり前とも言えることで、歴史に名を残した男の話や。

男の名は季布(きふ)。今から約2200年ほど前の中国の武将や。

この季布(きふ)が徹底して守ったことは嘘をつかず約束を守るということやった。

それにより、ついには「黄金百斤を得るは、季布の一諾を得るに如かず」とまで言われるようになった。

季布が引き受けさえすれば、黄金を得ることより確かなことやというのが、常識のようになったわけや。

それを証明することわざということになる。

そして「季布の一諾」という言葉が生まれ、約束を守ることの代名詞として、延々と今日まで語り継がれている。

まあ、ワシら凡人がこの季布(きふ)になれるわけやないが、それでも「約束を守る」、「嘘はつかない」ということを心がけることはできる。

その心がけが、結果として人から信用を得、好感を持たれることにつながる。

勧誘員の一番の武器とするのは、この「約束を守る」、「嘘はつかない」という正直さやと言うても過言やないとワシは思う。

嘘つきやええ加減にな男は、ええ意味で歴史に名を残すことはないが、正直者の多くは歴史に名を残す。

当然、そういう人たちは多くの民衆から支持され慕われる存在になっている。

そこまでを目指せと言うわけやないが、最後に勝つのは「約束を守る」、「嘘はつかない」正直さやと知ってほしい。


5.相手(客)の望む情報を用意する。

人には、それぞれ望みもあれば、必要なもの、譲れない事というのがある。

それを察知することで大きな効果を生む場合がある。

『第84回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その2 拡材について』(注4.巻末参考ページ参照)では、そのサービス品である拡材を工夫する方法について話したが、ここでは、それ以外の方法について言及しとく。

直接的な物品でのサービスをせずとも、できる方法や。それなりに効果も高い。

ただ、そのためには、それなりの勉強をする必要があるがな。

勧誘員は、新聞という情報を売るわけやから、情報通になっとる方が有利になる。

そのための情報は、日々、新聞紙面から、いくらでも探すことができる。

また、それを利用する方が効果も高い。

多くの人が興味を示すものとして、「健康」「住宅」「教育」「経済」「食生活」「家計」「買い物」「買い物」「レジャー」「ファッション」「スポーツ」などが挙げられる。

それらの情報はすべて新聞紙面に掲載されているから、そのアピールにも使える。

もっとも、その内容に関しては浅いものもあるかも知れんが、客との言葉のキャッチボールをする目的ならそれで十分やと思う。

もちろん、得意な部門は専門の書籍などを読んで深く勉強するのもええがな。

これらの情報を客との会話で何気なく知らせ話すということで好感度を上げることができるということや。

これは金をかけずともできるし、当人の知識も増し、さらに客に気に入られることも多いわけやから、心しといて損はないと思う。


6.頼られる存在になる。

これは手前味噌になるが、ワシにはそういう客が多い。

正直言うて、ワシはそれを狙うて客に接しとるわけやないのやが、結果としてそうなる。

それが様々なトラブルを呼ぶ。その手の話は、このメルマガ誌上でも数多くしてきた。

『第20回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■午前3時の招かざる訪問者』(注5.巻末参考ページ参照)などが、その最たる例で、このときなんかは、電話で呼び出された第一声が「助けてください」やったさかいな。

ある公営団地に深夜、不審人物が入り込んできたというものやった。

当然のように警察にも連絡したようやが、ワシがすぐ近くにいとるということで、真っ先にワシの存在を思い出し電話してきたという。

このときは一歩間違えば「殺人事件」にまで発展したかも分からん緊迫した状況やった。

頼りにされたと言えば、それなりに喜ぶべきかも知れんが、どうもそういったトラブルがワシには常にまとわりついて離れんようや。

せやから、そうなるように努力することがええ事かどうかは、正直、何とも言えん部分もあるのやが、人から頼りにされる、そう思われるというのは悪いことやないとは思う。

トータルで見れば、それから拡がる客は確実に多くなるさかいな。

ワシ自身は、そのトラブルに遭遇すること自体を厄介事(やっかいごと)とは考えてないから、そうなるというのも悪くはない。

まあ、慣れという部分もあるのやろうがな。

そこまで緊迫した状況にならずとも何かと頼りされる存在になるというのは有利や。

評判が良うなるからな。評判が良くなれば、その分、仕事もしやすい。

ただ、多少の危険が伴うケースも考えられるから、是非にと勧められるほどのものでもないがな。

そういう方法もあるとだけ知ってくれてたら、それでええ。


7.経験を活かす。

ワシは、拡張員をする前に建築屋での営業経験があり、それを活かした営業をすることが結構多い。

旧メルマガの『第14回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの拡張実践Part2 経験を役立てろ』(注6.巻末参考ページ参照)や、『第35回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんのトラブル解決法Part1 隣家トラブル』(注7.巻末参考ページ参照)などがその典型やと思う。

拡張員になる者の大半は、以前何かの仕事に就いていて転職したという人やと思うので、その経験が必ず何かあるはずや。

その経験の使い道を考える。それが、人に喜ばれるものやったら、迷わずそれを利用する。

要するに、「芸は身を助ける」ということを実践するわけや。

営業というのは、使えるものは何でも利用する。それくらいの気概があった方がええ。


8.お助けマンになる

こういうと何か大袈裟やが、ちょっとした親切を施すという程度に考えて貰うたらええ。

例えば、その家の洗濯物が風などで飛ばされ地面に落ちているのを見かけたとする。

そういうとき、その家の主にそれを伝える。たいていは喜んで貰える。

そういった類のことや。

ただ、それをしたからといって、すぐ勧誘しようとすると却って、下心があってのことやと勘ぐられることもあるから、そのあたりは臨機応変な状況判断が必要になるがな。

他にも、それを心がけていたら、結構、そういう場面に遭遇することがあると思う。


大体、こんなところやが、根本は客に喜ばれることが営業にとっては必ずプラスになると知ってほしい。

その考えでいれば、相手の立場に立った見方など造作もなくできるし、その心情を理解するのも容易(たやす)い。

営業というのは、物を売るという目的のためにするものやが、同時に売り込む人間そのもの、つまり自分を売っているという自覚を持つことや。

それのできる者とできん者とでは結果において大きな差となって表れる。

それが「営業」というものやと。



参考ページ

注1.NO.29  拡張員の営業に迷惑してます

注2.ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張トーク編 その4 雑談トークについての考え方l

第188回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの話し方教室 その3 雑談の切り出し方について

注3.NO.36 長年同じ新聞を購読していても景品は一度も貰ったことがない

注4.第96回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■季布の一諾

注5.第84回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その2 拡材についてl

注6.第14回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの拡張実践Part2 経験を役立てろ

注7.第35回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんのトラブル解決法Part1 隣家トラブル


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