拡張の手口

手口その1 引っ越しを狙え


引っ越しの時が、もっとも狙い目や。転居にはいろんな手続きが必要やし、荷物の整理もしばらくは時間がかかる。こんな時、新聞の手配というのは忘れられていることが多い。

せやから、引っ越し直後、最初に訪問勧誘に来た新聞を購読する確率が高いんや。中には、どこそこの新聞以外読まんという者もおるが、大半はどこでもええというのが普通や。

この時、ただ訪れるよりは、見本誌として当日の新聞、しかも折り込みチラシ入りを持参し、ごみ袋などのすぐ役立つものをサービスとして手渡しながら勧誘することがポイントや。

契約は忙しいから後でと言われることが多いが、なるべくその場で済ますように持っていく。後になると、ほとんどすべての新聞屋が来るから、何ぼ一番先でもあかん。拡張の掟は、最初にカードを上げた者の勝ちなんやから。

この引っ越しは、偶然に出会すこともあるが、それでは確率は低い。常日頃からの準備が必要や。

空き家チェックという方法があるが、これは拡張員向きやない。同じ地域での仕事が少ないからや。販売所の従業員が良うやっとる方法や。この引っ越しに関しては従業員でも契約出来る可能性が高いからな。

一軒家やアパート、マンションなどの空き家を随時調べておいて、暇な時間帯に巡回する。

拡張員がこれをする場合は目立ちにくい引っ越しを捜す。例えば独身者で短時間で済むアパートやマンションの引っ越しを狙うんや。

この場合は、引っ越ししてから数日後でも、どこも来とらんということも珍しいない。販売所の空き家チェックが徹底しとる所は難しいが、ほとんどの販売所はそれほど徹底しとらんから、チェックも一応しといた方がええやろ。

ワシはもうちょっと高度な方法でやっとる。出入りの多いアパートやマンションの管理人を抱き込むんや。成約したら一軒当たりのリベートを払う。管理人によるが2000円〜3000円が相場や。

入居情報が入った時点で、携帯に電話が入るようになっとる。普通、管理人は入居情報は数日前までに分かるから、ワシの方も準備し易い。管理人の中には、契約までしてくれる者もおる。入居者も、管理人の勧めやと気を許すことが多い。もちろん、そんな場合はイロを付けるがな。

後、ちょっと大きめの団がやっとる方法に、引っ越し業者や賃貸業者、不動産業者を利用しとることもある。こういう業者の中には、団長辺りとは、いろいろややこしい繋がりのある者もいてるようや。

団にこの手の情報が入った場合、多くは新築マンションなんかの入居情報やが、大人数で繰り出すこともある。この場合は他の新聞拡張団も参戦しとることが多いから、ちょっとした拡張合戦が始まる。

他には、引っ越し業者の車を見つけたら、追いかけることやな。この場合、区域外に出てもかまわん。カードさえ上げればどうにでもなる。


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