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NO.1351 70回目の終戦記念日について


投稿者 Tさん  投稿日時 2015. 8.11 AM 3:12 


今年は70回目の終戦記念日です。

私が子供の時分、ゲンさん位の年齢の人は戦争経験者が少なく無かったですし、ハカセ位の年齢の人は招集こそされなかったものの、空襲や食糧難等で戦争の被害を被った方が居られたものでした。

しかし終戦から70年も経つと「戦争を知らない子供たち」ならぬ「戦争を知らない老人たち」の世代となり、戦争の語り部が少なくなる事が寂しく感じられます。いずれ語り部達も居らぬ様になるのでしょう。

戦後70年の節目の年、ゲンさんとハカセの思う所を書いてください。

8月15日のupを希望します。


回答者 ハカセ


『8月15日のupを希望します』とのことですが、私は10日から大阪の実家に帰省していて、先ほど(14日午後10時30分)このメールを見ましたので、ゲンさんに意見を聞いて回答をそれまでに掲載するのは、とても間に合いそうもありません。

ですので取りあえず、私の所見だけお知らせさせて頂きます。

『終戦から70年も経つと「戦争を知らない子供たち」ならぬ「戦争を知らない老人たち」の世代』というのは、そのとおりだと私も思います。

私もゲンさんも戦争体験はなく、子供の頃から戦争体験者の話を聞いて育ちました。私たちの年代の多くが、そうだったと考えます。

まさに「戦争を知らない子供たち」が成長して「戦争を知らない老人たち」になりつつあるわけです。

それでも戦争体験者から直接訊いた生々しい話は、とても鮮烈で今でも頭の片隅に残っています。そういう方も多いでしょう。

私の場合は、たまたまと言いますか、現在『白塚博士の有料メルマガ長編小説選集』 で戦前、戦時中、戦後の日本の状況を扱った小説を執筆中ということもあり、幾人かの戦争体験者の方から取材もしています。

また、幸運なことに他では入手困難な当時の資料も手に入れています。それをもとに、知られざる戦争の裏に隠された真実に迫りたいとも考えています。

子供の頃、訊いた戦争体験話もそれなりにインパクトがありましたが、今は年齢を重ねたことにより冷静に、その当時の分析もできます。

日本人の多くは戦後、戦争は日本の軍部の暴走が原因だと信じられてきました。もちろん、それは否定しませんが、実は日本をそこまで追い込んだアメリカを中心とした欧米の狙いもあったのです。

当時、アメリカを中心とした欧米社会には「人種差別」、「奴隷制度」が公然と行われていました。それがなかったのは単一民族国家の日本だけでした。

それもあり国際舞台の場で「人種差別」に対して真っ先に異を唱えたのは日本だったのです。それにより、日本は一時的に多くの国々の支持を得ました。

アメリカを中心とした欧米社会は、そんな日本が目障りでしょうがなかったようです。そのため、それ以降、日本を追いつめる政策が次々と成立していくことになりました。

当時の日本は外国との戦争に負けたことがなかったこともあり、そんなアメリカを中心とした欧米社会とぶつかり合い、引くに引けず、最終的に戦争を選択してしまったわけです。

私は、戦争に正義などないと思っています。どちらがということではなく戦争に関わった指導者のすべてが悪いと考えます。

そして、戦争とは勝利した側が「正義」となって君臨し、敗者は常に「悪」として裁かれるのです。「勝てば官軍、負ければ賊軍」というのは、いつの時代にも当て嵌まることだと思います。

ただ、一つ言えるのは、戦争で被害を被り、泣きを見るのは常に弱い立場の人たちだということです。

余談ですが、今回、私が戦後の日本の状況を調べていた時、意外な事実に突き当たりました。

それは現在、極悪の代名詞になっている暴力団組織が、終戦後当時は一般庶民、弱者の味方で、その人たちから慕われていたという事実です。

戦後、物資が少なく公的な市場で物が売れなくなり各地に「闇市」というのが誕生しました。

戦前、日本人に虐げられ「三国人」と呼ばれていた中国人、朝鮮人といった人たちが日本が負けたことで、戦勝国として「闇市」に君臨し、逆に日本人を虐げていました。

その人たちを「三国人」の手から救ったのが、当時の暴力団組織、ヤクザだったということです。今では、とても信じられない話ですが。

話をもとに戻しますが、戦争は罪もない多くの善良な人たちの命を無慈悲に奪います。

それが私の子供、孫の代にまで及ぶと考えると、とてもいたたまれない気持ちになります。

彼らに、そんな修羅場を味合わせてはいけません。いかなる理由があろうと、戦争をすること自体が「悪」であることを私たち日本人は忘れてはいけないと思います。

その可能性がある「安保法案」に私が反対するのは、そのためです。「安保法案」は戦争のための法案ではないと政府は言いますが、「争うことを前提」とした法案である以上、それは通りません。

争いの先には戦争しかないからです。人は考えることで進化してきた生き物です。そうであるなら、戦わずに済む方法を考えるべきではないでしょうか。

人間ほど大がかりに殺し合っている生き物は他にいません。本来、同種の種族は命を奪い合うほどの争いなどしないものなのです。

なぜなら、そうすることは種の存続を危うくするからです。すべての生き物は種が存続するために生きていると言っても過言ではありません。

それを考えれば、如何に戦争が愚かなことか分かるはずです。

以上が、私の思うところ、考えです。


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