ゲンさんの勧誘・拡張営業講座

第1章 新聞営業の基本的な考え方 
     人間関係構築編

その2 自分の武器を探せ


訪問販売の営業で商品を売り込む場合、その営業マンの存在が大きな要素となる。同じ商品を売り込むのにも、良く売る者とあまり売れない者とに、はっきり色分けされる。

特に、新聞営業の場合、その差は歴然としたものになる。良く契約を上げる者は常にその数字を維持出来る。出来ない者は、いつも低迷する。

その差は何か。それは、客に気に入られとるか、どうかという事に尽きると思う。

欲しい商品やサービスであっても気に入らん営業マンからは買いたくないし、逆に、必要のない物でも、気に入った営業マンだとつい買う場合がある。

営業の場合、話術とかテクニックが重視されると考える者が多いようやが、それらはあまり大きな要素にはならん。

むしろ、話術やテクニックの稚拙な営業マンの方が成績がええということが結構多いもんなんや。

それよりも客に気に入って貰うことや。それが、契約を上げるための一番の近道になるとワシは思う。

どんな営業でも、自分自身を気に入って貰える客を多く確保している営業マンがその業界のトップに君臨しとるはずや。

新聞営業にも同じ事が言える。但し、この業界は他とは違う側面もあるから、一概にそうとも言えん場合があるが、基本的には、客に気に入られる人間ほど成績がええのは間違いない。

客に気に入られるには、まず自分自身をアピールせんとあかん。そのためには、自分の武器となるものを、何でもええから探してみることや。それには自分がどんな人間かまず把握する必要がある。

風貌。雰囲気。性格。服装。社交性。特技。話術。経験。年齢。人生観。趣味。知識など営業に於いてはどんなことでも用い方次第で有効な武器になるということを自覚する必要がある。

自分の武器を探すと言うても、すぐには難しい問題やと思う。

ワシ自身について話すから、参考に出来ると思えばそうすればええ。

ワシの容姿風貌は、ほとんどの人間に安心感を与える。これは、自己分析ではなく、今まで、多くの人間から得た評価や。昔から、人には信用されることが多かった。

せやからと言うて、本当に信用できる人間かというとそんなことはない。実際はかなりええ加減な人間やさかいな。

せやから、これは、あくまで、他人から見ての評価で、実際がその通りでないとあかんということやない。

そういう、見かけは大きな武器となる。まず、自分は人に信用されやすいと思い込むことが出来る。

不思議なもので、そう思い込むと妙な自信めいたものが自然に生まれて来る。そして、自信が、自分を思うような人間に育てるとワシは思うとる。

断るまでもないことやと思うが、人からの信用を善用するか悪用するかは、その人間次第や。せやけど、悪用しようとする者は、どこかそういう雰囲気が出てしまいがちやから、すでに信用されやすいという風貌ではなくなっとるがな。

人から信用を得やすい風貌、雰囲気を身につけることは、努力とか訓練で身につくもんやない。そんなことをしても、もともとその資質のない人間には無駄なことや。

心配せんでも、どんな人間にも必ず取り柄はある。長所も欠点もあるのが人間や。そして、営業の武器とは長所ばかりを使うことやない。欠点も使い方によれば立派な武器となる。

武器は無数に存在する。問題はそれを見つけられるかどうかや。

拡張の手口・手口その4 意表をつけ』で紹介したが、病気ですら使い方によれば営業の武器となる場合があるんや。

あんたはあんた特有の武器を見つけて、それを基に独自の営業法を考案すれば、トップ営業マンの道は近いと思うよ。


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 目次へ                       ホームへ