ゲンさんの勧誘・拡張営業講座

第2章 新聞営業の実践についての考え方

拡張タイプ編 

その7 移り気タイプ


これは、ええ意味で使われることは少ない。営業でも、そういうのは、あまり感心されることやないとされる。特に日本人は、こういうタイプにはええ印象を持たんということがある。

確かに、こっちがだめならあっちという具合に、移り気な性格では営業も難しい。一般論としては特にな。但し、無計画にそうするというのやなく、計画性を持ってすることなら、話は違う。

その地域にある条件を想定して営業に行ったんやが、実際は違うたということは良うあることや。

例えば、そのバンク内に新興住宅街があり、今も尚、新しい住宅が頻繁に建設中という所があるとすれば、普通は土日の一般が休みの日に営業に行く方がええ。

大抵の施主は、我が家の出来具合が気になり見に来るもんやからな。その時に、その施主と会えれば、新聞の勧誘がしやすくなる。これは、ある意味、引っ越しと一緒やからな。

しかし、それがあてが外れるということもある。単にその時に限って、その施主が少ないということもあるし、同業の拡張員や販売店員が多く集まっていて、思うような成果が上がらんことがある。

こういう場合は、移り気タイプというのは、切り替えが早い。あかんと思うたら、そこでねばるようなことはせん。

パチンコをする人間にこのタイプは多いように思う。その台があかんかったら、さっさと変わる。ただ、それで、勝てるかどうかは別やけどな。

しかし、計画性のある人間はそれで勝てる者もおる。どういうことかと言うと、事前に良う出る台というのを確かめとるからな。

あかん場合は、それを順番に変えるということをする。闇雲にただ移動するだけでは勝つことはおぼつかん。

営業も同じことが言える。場所の移動をする場合は、事前にそうなった場合のその条件を自分の中で把握しとって、尚かつ、移動場所も決めとく。極力、無駄を省くことを考える必要がある。

これの得意なタイプは、その日、そのバンク内の行動を時間単位で決めとる者もおる。午後3時はA団地、午後6時からはBマンションという具合にな。

その人間は計画性を持ってやっていることやが、傍目には、ただ移り気で、あちこち移動しとるだけのように映る。

しかし、それを計画性を持ってしとるのか、単にあちこち移動しとるかは、本人にしか分からんことやけどな。もっとも、本人でも分からん者もおる。

過去の自分の記憶だけを頼りに、その場所が思うような成果が上げられんかったから、以前、調子の良かった場所への移動というやつや。

それも、一見良さそうに思うかも知れんが、よほどの根拠がなかったら、ええ結果が得られることは少ない。そこが、以前、何で良かったのかという状況分析が出来てなかったらな。

少なくとも、その人間も他があかんかったから行くという程度の場所やから、それほどの根拠も自信もないわけや。それは、単に、行き当たりばったりの部類に入る。

普通、営業は地域を決めたらその範囲内でする方が確率はええ。特に勧誘は、その日の限られた時間内での営業になるから、時間の無駄は避けるべきやし、そう教えられるはずや。

移動というのは、それだけで時間のロスにつながるからな。よほどの根拠がなければせん方がええ。但し、そういう根拠の引き出しの多い者は別や。結果が出せるからな。

逆に言えば、経験と徹底した調査や状況分析で培った「根拠の引き出し」が出来てからそうすればええ。何も分からず、それで結果を出しとる人間の真似をするのは止めといた方が無難や。

ただ、例外的に、急遽、移動した場合がええこともある。それは、急に雨が降って来た場合や。特に、夏場の夕立なんかの場合はな。

一般住宅街で勧誘しとって、この雨に遭うたらしんどい。朝からとか、その日、天気予報なんかでそれが予想されとって傘でもあれば、まだ頑張られるが、夕立なんかの急な大雨はどうしようもない。

そんな場合に限り、集合住宅、マンション、アパート廻りに切り替える。しかし、これは、移り気とは違う。やむを得ずやから一緒には考えん方がええ。

ここでは、移り気タイプというのは、計画性があれば成功する確率があるということを知ってくれたらええと思う。


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